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【日本の議論】悪問奇問なくならぬ「入試・世界史」…あまりにマニアック「作問者の良心問われる」批判も 

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【日本の議論】
悪問奇問なくならぬ「入試・世界史」…あまりにマニアック「作問者の良心問われる」批判も 

多数の参考書が並ぶ大型書店の世界史コーナー。私大世界史の難問に対応したものも少なくない=東京都千代田区の丸善丸の内本店

 入試に関する話は、どの大学でも機密性が高く、問題作成の詳細はもちろん作問担当者も非公開とされるなど関係者の口は堅いが、東大の入試問題を作成した経験のある同大教授は、匿名を条件に作問側の事情を明かす。「単純に知識量を問う○×式ではなく、思考力を問う論述式の問題を出すのが王道だが、そうすると大学側にとっても採点しづらくなる」と、大量の受験生を短時間で処理するための制約が存在するとした上で、「作問を担当する研究者の水準が低ければ、よい入試問題は考えつかない。あまりにも変な出題が多い大学は、教員のレベルが疑われる」と、厳しい意見を示す。

 悪問は、特に難関私大に多い。稲田さんはその理由として、大量の受験生をふるいにかける目的でマイナーな用語や教科書範囲外の内容が出題されていることを挙げる。難関大の受験生は基本的に教科書の重要語句はすべて押さえているので、普通の問題では差が付かないためだ。「ただ、そうした難問を作る過程で往々作問者の専門分野から外れた細かい知識を問うことになりがちで、これが出題ミスや悪問を生む根本原因」

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