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片山被告に懲役8年=「誤認逮捕が目的、悪質」―PC遠隔操作・東京地裁

時事通信 2月4日(水)10時10分配信

 パソコン(PC)の遠隔操作事件で、威力業務妨害などの罪に問われた元IT関連会社社員片山祐輔被告(32)の判決が4日、東京地裁であった。大野勝則裁判長は「無実の者を誤認逮捕させることを目的に犯行に及んだ。サイバー犯罪の中でも悪質な犯行だ」と述べ、懲役8年(求刑懲役10年)を言い渡した。弁護側は控訴を検討する。
 大野裁判長は「無関係な第三者に与える影響を顧みず、自己中心的な願望を満たそうとした」と指摘。PCを遠隔操作された男性4人が誤認逮捕された結果を量刑上考慮したと述べた。
 さらに、片山被告が保釈中に「真犯人」を装いメールを送ったことについて、「保釈中に行われたものとしては類を見ない、積極的で悪質な罪証隠滅工作だ」と厳しく批判。無罪主張を撤回したのは「もはや言い逃れできないと観念したもので、反省して真実を告白したわけではない」と指摘した。
 片山被告は2014年2月の初公判で無罪を主張したが、保釈中の証拠隠滅行為が発覚し、同年5月に無罪主張を撤回。その後の公判では、動機について「腕試しがしたかった」「誤認逮捕が楽しくなっていった」などと話していた。 

最終更新:2月4日(水)12時9分

時事通信

 

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