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【サッカー】

日本協会、アギーレ監督を解任

2015年2月4日 紙面から

アギーレ監督の解任を発表し、記者会見で厳しい表情を見せる日本サッカー協会の大仁邦弥会長=3日午後、東京都文京区のJFAハウスで(佐藤哲紀撮影)

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 サッカー日本代表のハビエル・アギーレ監督(56)がスペイン国内の八百長疑惑で告発された問題で、日本協会の大仁邦弥会長(70)は3日、東京都内で記者会見し、告発をバレンシア裁判所が受理したことを確認したとして、同監督を解任したことを発表した。後任は3月下旬の国際親善試合までに決定する方針だが、元ブラジル代表MFで鹿島でもプレー、引退後はインテル・ミラノやACミラン(ともにイタリア)の監督などを歴任したレオナルドさん(45)らの名前が挙がっている。

 前代未聞の解任劇に大仁会長の表情は終始こわばっていた。八百長疑惑の渦中にある指揮官の去就会見。報道陣約120人が集まる中、注目の発言は「昨日(2月2日)の夜遅くに告発が受理された事実が確認された。アギーレ監督の手腕を高く評価していたので、残念な結果に終わった」と切り出した。3日の午後2時に、会長からアギーレ前監督に電話で解任を直接伝えたという。

 解任理由については6月に2018年W杯ロシア大会予選を控える中、リスク回避を強調した。「W杯への出場が最大の使命になる。(告発が受理され)捜査が始まる。起訴されれば裁判も始まる中、(代表の活動に)影響が出ないようにリスクを排除する必要がある」。半年を切ったW杯予選に向けて指揮官不在を避ける選択だったことを強調。「八百長に関与したということではない」と主張した。

 アギーレ前監督を招聘(しょうへい)した原博実専務理事も「(八百長問題がスペインの)司法で初めて出てきた。過去に例がなく読めない。いろいろなことを考えた上で、受理されたタイミングで決断せざるを得なかった」と顔をしかめた。今後は本格的な捜査が始まり、裁判所への出頭も求められる。予測不可能な領域に入るため、デッドラインと判断した。

 3月27日にチュニジア戦、同31日にはウズベキスタン戦が控える。後手後手に回った今回の解任劇。大仁会長は「アギーレ監督を選んだのは間違いではなかった。(就任当時は)こういう(八百長の)話はなかった」と言いつつも、「心配をかけたので責任は感じている」と語った。後任人事については「3月に間に合わせたいと思っているが、この辺でいいだろうという人材を選ぶことはない」と妥協しないことを強調した。

 前例のない事態に陥った日本サッカー界。責任問題、後任人事と難しいかじ取りを迫られることになった。 (占部哲也)

 

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