Web制作者に向けた学習セルフマネジメントのすすめ(経験学習サイクルをまわす)
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Web制作者に向けた学習セルフマネジメントのすすめ(経験学習サイクルをまわす)

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このスライドはWeb制作の実務者に向けたプチスライドです。それなりにインプットしているつもりだけど、どうも停滞感があるという方が、その状態をより深く探り、打開策を見出す一助にお役立ていただければ幸いです。

このスライドはWeb制作の実務者に向けたプチスライドです。それなりにインプットしているつもりだけど、どうも停滞感があるという方が、その状態をより深く探り、打開策を見出す一助にお役立ていただければ幸いです。

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  • 1. Web制作者に向けた 学習セルフマネジメントのすすめ - 経験学習サイクルをまわす ∼勉強会どまりからの脱却 2015.2.4 キャリアカウンセラー 林 真理子
  • 2. スキルは「経験すること」なくして獲得しえない
  • 3. 成人の学びの70%は「直接経験」から得られる 直接経験 他者の観察 アドバイス 読書・ 研修 70% 20% 10% 出所:Lombardo&Eichinger(2010) マネジャーの成長を決める経験 優れたマネジャーの経験を長年調査してきた米国の研究所によれば、 成人における学びの70%は自分の仕事経験から得ている。 松尾睦「経験学習」入門(ダイヤモンド社)
  • 4. 自分で経験すること、大事!
  • 5. ただし…
  • 6. 大人の学びの「落とし穴」と言えば… 過去の成功体験を過信し、 過去に成功した手法に疑念を抱くことなく、 それをさらに強化して対処し続けようとする
  • 7. アンラーニング(学びほぐし)が成功の 慣れ親しんできた仕事のやり方に固執せず、 時代遅れになった知識を捨てて、 知識を組み直す アンラーニング…組織学習の研究者ヘドバーグが提唱、哲学者の鶴見俊輔氏が「学びほぐし」と訳す
  • 8. 立ちはだかる第二の「落とし穴」 「自分のやり方の何が時代遅れなのか」 は、自分ではなかなか気づけない
  • 9. 他者から学ぶ「間接経験」30%も軽視はできない 直接経験 他者の観察 アドバイス 読書・ 研修 70% 20% 10% 出所:Lombardo&Eichinger(2010) マネジャーの成長を決める経験 他者から学ぶ「間接経験」は、自分が経験できない世界の情報を提 供してくれる。 松尾睦「経験学習」入門(ダイヤモンド社)
  • 10. 直接経験の限界、他者からしか学べないこと
  • 11. 直接経験の限界、他者からしか学べないこと 自分と他者の経験を比較することで、自分の経験の意味を考えたり、 評価ができる
  • 12. 直接経験の限界、他者からしか学べないこと 自分と他者の経験を比較することで、自分の経験の意味を考えたり、 評価ができる 自分には見えていない観点・領域を発見できる
 (技術のことだけでなくマーケティングのこと、多様なユーザー環境のこと、 効率的なワークフローのこと、メンバーの気持ちや体調への配慮…)
  • 13. 直接経験の限界、他者からしか学べないこと 自分と他者の経験を比較することで、自分の経験の意味を考えたり、 評価ができる 自分には見えていない観点・領域を発見できる
 (技術のことだけでなくマーケティングのこと、多様なユーザー環境のこと、 効率的なワークフローのこと、メンバーの気持ちや体調への配慮…) 自分が到達していないレベルを認識できる
 (品質の高さ、洞察の深さ、細部へのこだわり…)
  • 14. 閑話休題 自分で経験すること、大事! 経験学習サイクルをまわそう
  • 15. 経験学習サイクルとは 自分の具体的経験を起点に学習サイクルをまわして血肉化していく。
  • 16. 「具体的経験」の位置につく 自分の具体的経験を起点に学習サイクルをまわして血肉化していく。 何かを学んだら 実際にやってみる
  • 17. 具体的経験:経験のない、難しい仕事に挑戦する 挑戦的で新規性のある仕事に手を出す( やり慣れた仕事、得意な仕事) 適度に難しい課題にあたる( 確実にできる課題、難しすぎる課題) 明確な課題にあたる( 漠然とした課題、曖昧な目標、仕事の成果が曖昧)
  • 18. 自分か他者か、経験は誰がつくるもの?
  • 19. 自分か他者か、経験は誰がつくるもの? 経験には「自ら創り出す経験」と「他者から与えられる経験」がある
  • 20. 自分か他者か、経験は誰がつくるもの? 経験には「自ら創り出す経験」と「他者から与えられる経験」がある 具体的経験の位置につく人は、自ら経験する機会を創り出している
 (プライベートでやってみる、全部丸ごとではなく部分的に取り入れてみる…)
  • 21. 自分か他者か、経験は誰がつくるもの? 経験には「自ら創り出す経験」と「他者から与えられる経験」がある 具体的経験の位置につく人は、自ら経験する機会を創り出している
 (プライベートでやってみる、全部丸ごとではなく部分的に取り入れてみる…) 他者から挑戦機会を与えられる人は、見知ったことを個人的に試し、 挑戦的な仕事が与えられたときにやりきるだけの力に磨きあげている
  • 22. 自分か他者か、経験は誰がつくるもの? 経験には「自ら創り出す経験」と「他者から与えられる経験」がある 具体的経験の位置につく人は、自ら経験する機会を創り出している
 (プライベートでやってみる、全部丸ごとではなく部分的に取り入れてみる…) 他者から挑戦機会を与えられる人は、見知ったことを個人的に試し、 挑戦的な仕事が与えられたときにやりきるだけの力に磨きあげている 他者から挑戦機会を与えられる人は、目の前の仕事をしっかりこなし、 周囲の信頼を得ている
  • 23. 自分か他者か、経験は誰がつくるもの? 経験には「自ら創り出す経験」と「他者から与えられる経験」がある 具体的経験の位置につく人は、自ら経験する機会を創り出している
 (プライベートでやってみる、全部丸ごとではなく部分的に取り入れてみる…) 他者から挑戦機会を与えられる人は、見知ったことを個人的に試し、 挑戦的な仕事が与えられたときにやりきるだけの力に磨きあげている 他者から挑戦機会を与えられる人は、目の前の仕事をしっかりこなし、 周囲の信頼を得ている 他者から与えられる経験を呼びこむには、自分で経験を創り出す初動が 欠かせない。
  • 24. 「内省的観察」の位置につく 自分の具体的経験を起点に学習サイクルをまわして血肉化していく。 何かを学んだら 実際にやってみる やりっぱなしに しない
  • 25. 内省的観察:自分の仕事のやり方を振り返る 実際やってみて起こった出来事、自分の仕事のやり方がどうだったか を振り返る(この方法で良かったのか、もっといい方法はなかったか…) なぜうまくいったのか/うまくいかなかったのか、成功・失敗要因を 整理する( 結果の成否にとらわれて一喜一憂して終わる) 行為の後だけでなく「最中」も振り返りを行う(なぜ今これをやっている のか、自分がしていることの意味や背景を考えながら工夫・見直しを続ける) 自分だけの振り返りで終えず、必ず他者からのフィードバックを得る 他者からの批判にオープンになり、かつ鵜呑みにせず主体的に考える
  • 26. 他者からのフィードバック環境を築く
  • 27. 他者からのフィードバック環境を築く 自分が至らぬとき、どこが悪かったか率直に意見をくれる人がいるか
 (自分と違う見方、考え方を提示してくれるか。同調するばかりではないか…)
  • 28. 他者からのフィードバック環境を築く 自分が至らぬとき、どこが悪かったか率直に意見をくれる人がいるか
 (自分と違う見方、考え方を提示してくれるか。同調するばかりではないか…) 他者がフィードバックしやすいよう自ら積極的に意見を求めているか
 (信頼をおく上司や先輩・同僚、同業者、クライアント…)
  • 29. 他者からのフィードバック環境を築く 自分が至らぬとき、どこが悪かったか率直に意見をくれる人がいるか
 (自分と違う見方、考え方を提示してくれるか。同調するばかりではないか…) 他者がフィードバックしやすいよう自ら積極的に意見を求めているか
 (信頼をおく上司や先輩・同僚、同業者、クライアント…) 人から注意を受けたとき、他人のせい・状況のせいにして跳ねのけて いないか
  • 30. 他者からのフィードバック環境を築く 自分が至らぬとき、どこが悪かったか率直に意見をくれる人がいるか
 (自分と違う見方、考え方を提示してくれるか。同調するばかりではないか…) 他者がフィードバックしやすいよう自ら積極的に意見を求めているか
 (信頼をおく上司や先輩・同僚、同業者、クライアント…) 人から注意を受けたとき、他人のせい・状況のせいにして跳ねのけて いないか 人から注意を受けたとき、鵜呑みにしてそのまま受け取っていないか
  • 31. 他者からのフィードバック環境を築く 自分が至らぬとき、どこが悪かったか率直に意見をくれる人がいるか
 (自分と違う見方、考え方を提示してくれるか。同調するばかりではないか…) 他者がフィードバックしやすいよう自ら積極的に意見を求めているか
 (信頼をおく上司や先輩・同僚、同業者、クライアント…) 人から注意を受けたとき、他人のせい・状況のせいにして跳ねのけて いないか 人から注意を受けたとき、鵜呑みにしてそのまま受け取っていないか 他者の意見をよく吟味し、自分の成長につながることを積極的に取り入 れる。
  • 32. 「抽象的概念化」の位置につく 自分の具体的経験を起点に学習サイクルをまわして血肉化していく。 何かを学んだら 実際にやってみる やりっぱなしに しない 落ち込んで立ち直っ て終わりにしない
  • 33. 抽象的概念化:振り返りを材料に、教訓を引き出す 今回の振り返りと過去の経験に基づき、汎用的に使える法則を見出す 時代や環境の変化、顧客要望にあわせて新たな知識を肉づける 通用しなくなったノウハウを潔く捨てる 適用範囲が曖昧だったノウハウについて、使用範囲を再定義する 新たに取り入れたもの、捨てたり修正したものを踏まえて、仕事のや り方を再構成する 分析した成功・失敗要因、内省から導き出した改善策や他者の意見をノ ウハウ化し、仕事に組み込む。
  • 34. 自分の仕事や環境にどう組み込むか、具体的に考える
  • 35. 自分の仕事や環境にどう組み込むか、具体的に考える ワークフローやスケジュールに、あるタスクを組み込む
  • 36. 自分の仕事や環境にどう組み込むか、具体的に考える ワークフローやスケジュールに、あるタスクを組み込む 利用する機能を限定して、通常プロジェクトにあるツールを導入する
  • 37. 自分の仕事や環境にどう組み込むか、具体的に考える ワークフローやスケジュールに、あるタスクを組み込む 利用する機能を限定して、通常プロジェクトにあるツールを導入する ガイドラインやマニュアルに、ある項目を組み込む
  • 38. 自分の仕事や環境にどう組み込むか、具体的に考える ワークフローやスケジュールに、あるタスクを組み込む 利用する機能を限定して、通常プロジェクトにあるツールを導入する ガイドラインやマニュアルに、ある項目を組み込む チェックリストやテンプレートに、ある項目を組み込む
  • 39. 自分の仕事や環境にどう組み込むか、具体的に考える ワークフローやスケジュールに、あるタスクを組み込む 利用する機能を限定して、通常プロジェクトにあるツールを導入する ガイドラインやマニュアルに、ある項目を組み込む チェックリストやテンプレートに、ある項目を組み込む 特定の人から声をかけられたときの反応の仕方を変える
  • 40. 自分の仕事や環境にどう組み込むか、具体的に考える ワークフローやスケジュールに、あるタスクを組み込む 利用する機能を限定して、通常プロジェクトにあるツールを導入する ガイドラインやマニュアルに、ある項目を組み込む チェックリストやテンプレートに、ある項目を組み込む 特定の人から声をかけられたときの反応の仕方を変える 日次、週次、月次のルーチン業務に、あるタスクを組み込む
  • 41. 自分の仕事や環境にどう組み込むか、具体的に考える ワークフローやスケジュールに、あるタスクを組み込む 利用する機能を限定して、通常プロジェクトにあるツールを導入する ガイドラインやマニュアルに、ある項目を組み込む チェックリストやテンプレートに、ある項目を組み込む 特定の人から声をかけられたときの反応の仕方を変える 日次、週次、月次のルーチン業務に、あるタスクを組み込む 具体的に何を変えたのか、言語化できるレベルにして組み込む。
  • 42. 「能動的実験」の位置につく 自分の具体的経験を起点に学習サイクルをまわして血肉化していく。 何かを学んだら 実際にやってみる やりっぱなしに しない 落ち込んで立ち直っ て終わりにしない 修正してやってみる
  • 43. 能動的実験:教訓を活かし、新しい状況に適用する 導き出した教訓を組み込んで、やり方を修正し、実際にやってみる どの範囲で教訓が活かせるのか、適用範囲を変えながら応用する 自分のやり方が正しいか、もっと良いアプローチはないか試行する 教訓を活かして新しい状況で試しながら「内省的観察」を並行させる。
  • 44. 学びは、自分で自分に組み込む 「具体的経験=能動的実験」となって、 「内省的観察→抽象的概念化」を挟まずに学習→仕事していると、 決まりきったパターンでコピペ利用しかできず、応用がきかない。 問題意識をもってその内容を吟味し、自分の頭で考えるプロセスを挟む 経験学習サイクルをまわすことが大事。
  • 45. 参考書籍 経験学習入門(ダイヤモンド社) 著者:松尾 睦 「職場学習の探究 企業人の成長を考え る実証研究」(生産性出版) 著者:中原 淳, 木村 充, 重田 勝介, 舘野 泰一, 伊勢坊 綾, 脇本 健弘, 吉村 春美, 関根 雅泰, 福山 佑樹, 伊澤 莉瑛, 島田 徳子
  • 46. このスライドはWeb制作の実務者に向けたプチスライドです。それなりにイン プットしているつもりだけど、どうも停滞感があるという方が、その状態をよ り深く探り、打開策を見出す一助にお役立ていただければ幸いです。 私は私で、Web制作者の学習を支援する立場から、現場の方がどの辺りの壁 を乗り越えるのに難しさを感じているかという声に耳をそばだて、より実状に 則したサポートを模索していきたいと思っています。 つづく