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科学技術の進歩に貢献 日本国際賞に研究者3人
1月29日 14時54分

科学技術の進歩に貢献 日本国際賞に研究者3人
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科学技術の分野で国際的に優れた業績を上げた研究者に贈られる「日本国際賞」の受賞者が発表され、都市の洪水を防ぐための新たな治水の在り方を提唱した東京大学の高橋裕名誉教授ら3人が選ばれました。

「日本国際賞」は、国際科学技術財団が昭和60年から毎年、科学技術の進歩に貢献した研究者に贈っている賞で、ことしが31回目になります。
ことしの受賞者には、「資源・エネルギー・社会基盤」の分野で東京大学の高橋裕名誉教授、「医学・薬学」の分野でアメリカのカリフォルニア大学のセオドア・フリードマン教授と、フランスの高等教育機関、コレージュ・ド・フランスのアラン・フィッシャー教授の3人が選ばれました。
高橋名誉教授は日本で起きた洪水を分析して、堤防に頼った治水は豪雨の際、雨水が一気に川に集まるため、被害が大きくなる傾向があることを突き止め、遊水池や雨水をためる地下施設を利用することが有効だと提唱しました。
この考え方は日本全国の都市で採用されて水害の軽減に効果を上げ、さらにはバングラディシュなど東南アジア13か国での洪水対策にも生かされました。
高橋名誉教授は、「流域管理という写真やグラフで表すことができない抽象的概念の成果を評価してくれて感動しています。これから、どこの国も気候変動で川の水の流れ方が変わってくると思うが、上流から下流まで流域全体を一元的に見て対策を練るという考え方が普及することを念じてやみません」と話していました。
また、フリードマン教授とフィッシャー教授の2人は、さまざまな難病に対する遺伝子治療の方法を開発したり、実際に治療を行ったことなどが評価されました。
「日本国際賞」の授賞式は4月23日に東京で開かれます。

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