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» 2015年02月04日 08時45分 UPDATE

「ネットダフ屋」捜査最前線 止まらぬ高額転売、「顔認証」で対策も (1/3)

公演チケットなどを高額で転売する「ダフ屋」。ネットオークションなどを使った「ネットダフ屋」を取り締まるのは難しく、“自衛策”を導入した主催者も。

[産経新聞]
産経新聞

 例年申し込みが殺到するNHK紅白歌合戦の入場整理券が、インターネットのオークションサイトで高値で取引されている。昨年末のチケットは数十万円で落札され、50万円で出品されているものもあった。一般的に、NHKをはじめとするコンサートの運営側はチケットの転売を禁止し、条例でも悪質なダフ屋行為は規制されている。しかし「ネットダフ屋」を取り締まるのは難しく、ついに「ももクロ」は“自衛策”を導入。ネットダフ屋行為の最前線に迫った。

1000倍超のプラチナチケットに50万円

画像 ももいろクローバーZのコンサートで採用が始まった本人確認システム。大型のタブレットで顔を撮影する(テイパーズ提供)

 第65回紅白歌合戦の整理券の画像が並ぶオークションサイト。「男性名義」と明記されたある整理券の入札履歴をみると、1万円で始まり、4万500円、7万9千円と徐々に値上がりして20万円を突破。29万8千円、30万2千円などと続き、31万3千円が最高額となった。20〜30万円台で落札されたとみられる整理券は複数あり、50万円で出品されているものも。もちろん一般のコンサートと違って、紅白の整理券は元は無料。にもかかわらず、これだけの高値が付いている。

 いくつかの「商品説明」の欄には、「座席引換は当方でいたします」「当日は会場付近で待ち合わせの上、チケットをお渡しします」などと書かれ、出品者が当日、会場で座席券を受け取り、その後待ち合わせた落札者に手渡すとみられる。整理券の画像には、大きく「売買禁止」と書かれていた。

 紅白の整理券は人気アーティストがめじろ押しのうえ、1年に1度とあって毎年当選倍率が高くなる。NHK広報局によると、平成23年が1025倍、24年886倍、25年に1073倍、昨年は1032倍となった。

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