恵方巻き:生肉のまま販売 名古屋三越栄店

毎日新聞 2015年02月04日 11時04分(最終更新 02月04日 12時17分)

名古屋三越栄店=名古屋市中区で2013年8月、和田憲二撮影
名古屋三越栄店=名古屋市中区で2013年8月、和田憲二撮影

 名古屋市中区の名古屋三越栄店で節分の3日に販売した「恵方巻き」の一部に、生のままの豚肉が具として使われていたことがわかった。名古屋三越によると、具に使ったみそトンカツを製造元が揚げ忘れたという。

 製造したのは愛知県春日井市の食品加工販売会社「いとう食品」。同社が名古屋三越栄店の地下食品売り場に出店する「浜なみ」で売られた恵方巻き34本のカツが、生の豚肉だった。

 いとう食品は毎年、恵方巻きの具材用に、揚げた後に冷凍したトンカツを業者から仕入れていたが、今年は揚げていない状態で衣をつけた冷凍肉を入荷した。しかし、昨年までと同じ調理方法で、解凍後にみそを塗っただけで販売してしまったという。

 いとう食品の関係者が3日夕、同社工場に残っていた恵方巻きを食べ、豚肉が生だったことに気付いた。名古屋三越によると、いとう食品は「昨年までと同じ業者から仕入れていたため、今年もトンカツは揚げられていたと思っていた」と説明しているという。

 名古屋三越には、購入した客から「肉が生ではないか」との苦情が寄せられた。購入した顧客に対し、説明とおわびをしている。商品の回収を進め、購入者への返金に応じるという。【森有正】

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