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防音賃貸 豆知識(3)

当社が実施した防音対策事例や調査研究事例、建築・音響工学関係者 からの研究レポート、防音上の構造的問題点などを掲載するものです。 ご興味のある方はご覧ください。

固体伝播音と空気伝播音

生活騒音・楽器などの音は、空気中を介して伝わる声やテレビ・スピーカー 等から発する「空気伝播音」、足音・洗濯機・スピーカーなどの振動音や 床・壁への衝撃から発する「固体伝播音」に大別されます。

  • 壁・梁がGL工法で施工されている場合
    固体伝播音と空気伝播音の双方が非常に伝わりやすくなることが知られています。 このため、これらの防音対策には音の特性に応じた防音材の選定や下地の 防振処理などが必要となります。
    ※GL工法の基礎知識(参考): GL工法の問題
  • 二重天井・二重床における騒音が目立つ場合
    通常は、下地の構造及び施工状況によって防音性能が大きく左右されます。 同時に使用されている防音材の性能・特性に応じて防音性に差が生じます。 ちなみに、石膏ボードは振動音を伝播しやすく、共振しやすい材料ですの で単独で使用しても振動音など固体伝播音対策には不利ですので、これを 補う防音材料が必要になります。
  • 防音対策には遮音材を沢山使えば有効なのか?
    質量則に基づいて、天井や壁に重い材料を多量に使用すれば遮音効果が高 いと言えますが、現実として空間が狭くなるだけでなく、下地が物理的に 支えることができる限界があります。また、重い遮音材でも固体音は伝播 しやすいという特性をもつ材料をいくら重ねても効果的では有りません。 そこで、ある程度の重量を持ちながら比較的軽い複層構造を構築すること が重要になります。
    ※音響透過損失(参考):透過損失と防音効果

防音対策のポイント「コンクリート・木・鉄の特性」

固体音を伝播しやすいという点では、コンクリートも鉄も同様です。 一般的に剛性の高い素材は固体音を伝播しやすくなります。 したがって、軽量鉄骨下地が天井コンクリートスラブに直付けで固定され ていれば上階からの振動音が下階の天井にかなり響くことになるわけです。 木材は軽量鉄骨に比べて固体音が響くのをある程度吸収しますので、防音 対策の下地としては加工もしやすく有利な素材です。 しかし、ゴムやプラスティック・アスファルト・ビニールなどに比べれば 硬く剛性の高い素材ですので固体音を伝えます。 このため、鉄やコンクリートに直接固定すると、鉄・コンクリートを介し た固体音をまともに受けてしまいます。必ず防振素材を中間に挟んで使用 することが重要です。 木材も有利な特長を活かすためには防振性の高い素材を併用することが防 音対策のポイントとなります。

マンション天井防音対策の失敗例と分析

天井下地の作り方、空間の取り方、防音材料の使い方などの問題に言及。 今まで、非常に効果が高いと思われていた防音商品(鉛シートボード)の 欠陥・弱点を検証した重要な事例です。 この事例の失敗内容は、改めて 防音対策の留意点・落とし穴を再確認できる重要な見本です。

上記設計 図は鉛防音ボード(ソフトカーム)を販売・開発している事業 者が作成した失敗事例です。 通常のマンションの天井に設計・施工したものですが、 まったく防音効果は体感できませんでした。

【主な失敗の要因と留意点】

  • 天井スラブから伝播する振動によって下地及びボードが共振すること。 振動しやすい金物が使われているので防振ゴムは効果がない。
    →振れ止め効果の高い吊金具を使用して、下地を固定する箇所に防振パッ キンを使用するべきだった。
  • 吸音材が24kg/m3という低い密度のグラスウール厚さ50ミリしか充 填されておらず、吸音効果が低い。騒音反響・透過軽減を軽視している。
    →せめて48kg/m3程度のロックウール厚さ40〜50ミリ程度を2層にして使 用するか、ポリエチレン繊維吸音マット厚さ40〜50ミリ程度を2層にして 使用するべきだった。
    ※防振・吸音対策等を十分に行っている防音事例:マンション天井防音
  • 鉛のボードは振動音には殆ど効果がなく、騒音を反響させ、遮音し きれない空気伝播音すら透過してしまう。
    →防振性の高い、音を吸収しやすい素材が加工されている防音ボードを 使用するべきだった。
  • 以上をまとめると、防音材料及び吊金具の選定ミス、空気層・吸音 層の設計ミスが防音効果を体感できなかった主原因として考えられる。

このような防音システム・基本を理解していないような 専門業者は少なくなく、リフォーム依頼者は注意する必要があります。

マンションGL壁防音対策の失敗例と分析

この事例の失敗内容は、防音材料の使い方・選定を誤ると防音効果が 出ないだけでなく、逆効果になることを示す重要な事例です。どういう防 音材料を使用すれば効果が出たのか、対策の留意点まで言及しています。

GL壁面からの騒音伝播を遮断するため、鉛シートが一体化された 石膏ボードを既存ボードの上から重ね張りしたのですが、 まったく効果がなくかえって、今まで目立たなかった音まで 共振するようになり逆効果でした。

【主な失敗の要因と留意点】

  • 鉛ボード(ソフトカーム)のような騒音を反射する性質の防音材は 振動音など固体伝播音には殆ど効果がない。
    →防振性の高い材料と遮音材を重ねて併用すべきだった。 さらに共振しにくい吸音化粧板仕上げとすることで防音効果を 高めることも考えられる。
  • 鉛ボードだけでなく、石膏の耐火ボードのような遮音材を重ねても 同様に固体伝播音には殆ど効果がない。コンクリート自体が固体音を 伝播しやすい素材であることを忘れてはならない。

このように固体伝播音や材料の性質を考慮しないで、 高価な遮音材を使用しても全く意味がないのです。

マンション天井簡易防音問題例

写真のようにマンションの天井に簡易的に吸音マット (吸音素材をクロスで包んだマット)を取り付けて上階からの騒音を 軽減しますと、平気でPRしているリフォーム業者がいます。 これは殆ど上階からの騒音軽減には役立ちません。 もともと木造住宅よりも遮音性能が高いマンションでは 天井に単独で吸音マットを取り付けても余り効果はありません。 遮音・防振材と併用しないと効果がないのです。 あくまでも居室(自室)から発する音を抑えるのが目的です。

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