八百長告発受理でアギーレ解任!後任候補はオリヴェイラ氏ら

2015年2月4日6時0分  スポーツ報知
  • 日本代表監督を解任されたアギーレ氏

    日本代表監督を解任されたアギーレ氏

 日本サッカー協会の大仁邦弥会長(70)は3日、都内で日本代表のハビエル・アギーレ監督(56)の解任を発表した。スペイン時代の八百長疑惑の告発が1月30日に裁判所に受理された事実を2日深夜に確認。昨年8月の就任からわずか半年での監督交代となり、後任には前鹿島監督のオズワルド・オリヴェイラ氏(64)=現パルメイラス監督=らを候補に人選を急ぐ。

 前代未聞の解任劇だ。八百長疑惑を抱えていたアギーレ監督に対し、ようやく日本協会が解任を決断した。午後5時、都内で険しい表情の大仁会長が会見した。「告発が受理され、捜査が始まり、起訴され、裁判が始まる可能性もある。その影響が出るリスクを排除する必要がある」。6月には18年ロシアW杯アジア1次予選が始まる。本格的に捜査が始まると代表活動への支障が大きいと判断し、契約解除を決めたと説明した。在任期間は93年のJリーグ開幕以降、94年のパウロ・ロベルト・ファルカン監督の約8か月を下回る最短となった。

 2日の深夜、スペインにいるアギーレ監督の弁護士から告発受理の確認を伝えられた。3日午前に田嶋幸三副会長(57)、原博実専務理事(56)らが緊急幹部会を開き契約解除を決定。午後に大仁会長が電話で解任を伝えると、スペインで休暇中のアギーレ監督は「分かりました。やむを得ない」と応じた。解任に伴う違約金は発生しないという。

 裁判どころか起訴さえ決まっていないが、八百長疑惑の真相究明には、年単位の長い時間がかかる。その間のチームへの影響は計り知れない。会見に同席した日本協会の法務委員長を務める三好豊弁護士は「受理は『捜査が開始される』ということだけ。有罪で解雇したのではない」と強調。手腕を評価していた大仁会長は「この体制で続けたかった」と苦渋の決断を強調した。

 後任人事に関して大仁会長は「万一に備えて情報を集めておくよう技術委員会に伝えてある」と発言。07~09年に鹿島で3連覇を達成したオリヴェイラ氏、前C大阪監督のレヴィー・クルピ氏(61)、磐田やブラジル代表を指揮したルイス・フェリペ・スコラリ氏(66)らの名前が浮上している。

 霜田正浩技術委員長(47)は「3月の試合は6月のW杯予選のために大事。3月に間に合うように努力したい」と3月27日のチュニジア戦(大分ス)は新監督で戦う意向を示した。3月7日の開幕を控えているため、Jリーグの現役監督を引き抜くことはないと断言。選択肢はフリーの立場の監督か違約金を払っての招へいとなるが、残された時間は短く、人材は少ない。日本サッカーは、過去経験のない逆境に追い込まれた。

 ◆ハビエル・アギーレ(Javier Aguirre)1958年12月1日、メキシコ市生まれ。56歳。両親はスペインから移住したバスク系メキシコ人。選手時代はメキシコ代表として、地元開催の86年W杯で8強進出に貢献。引退後は母国の代表を率いて02年日韓、10年南アフリカ両大会でベスト16入り。スペイン1部ではオサスナ、Aマドリード、サラゴサ、エスパニョールの監督を歴任。昨年8月に日本代表監督に就任した。

SAMURAI BLUE
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