松井氏、岡本は「しなる」初対面のフリー視察で絶賛

2015年2月4日6時0分  スポーツ報知
  • 1年ぶりに巨人キャンプを訪れ、笑顔を見せる松井秀喜氏(中)

    1年ぶりに巨人キャンプを訪れ、笑顔を見せる松井秀喜氏(中)

 巨人、ヤンキースで活躍した松井秀喜氏(40)が3日、巨人の宮崎キャンプを訪れ、ドラフト1位の岡本和真内野手(18)のスイングを絶賛した。2軍のひむか球場に足を運んだ松井氏は、黄金ルーキーのフリー打撃をチェック。その後、ケージの後ろで激励し、金言を贈った。岡本は4日の1軍の守備練習に参加することも決定。“初1軍”で存在をアピールする。

 レジェンドは再び、宮崎へ戻ってきた。松井氏にとって2年連続のキャンプ訪問。原監督や首脳陣、球団スタッフへあいさつを済ませると、スーツにチームジャンパーを羽織りナインの前に立った。「昨年は悔しい終わり方をしましたが、その悔しさを忘れずにゼロからのスタート。日本一奪回に向けて頑張ってください」と激励。高橋由や阿部らとも談笑。久しぶりの再会を楽しんだ。

 昼食を終えると、2軍のひむか球場へ。ドラフト1位の岡本の視察が目的だ。到着すると、すぐにルーキーのフリー打撃が始まった。松井氏は一瞬で、その非凡さを見抜いたようだ。自身もプロ2年目の1994年から師事した内田順三2軍打撃コーチに、「いい角度で打っていますね」と耳打ち。61スイング中、3本のサク越えを目の当たりにしたが、興味はそこではなかった。

 通常なら左翼方向に引っ張ってしまう内角球に対し、腕をうまくたたみ中堅方向にスムーズにはじき返した。松井氏が感心したのはこの高校生離れしたバットコントロールだった。「スイングの軌道が一定なのがいいなと思いました。バットが内から“しなる”ように出ている。安定してボールを捉えている」

 打撃ケージの裏で松井氏と初対面を果たした岡本は、ド緊張の表情で松井氏が差し出した手を握った。「手がすごく大きくてつかめないくらいでした。すごいオーラでした」。しかし、鼓動が高鳴る一方で、言葉が出てこない。見るに見かねた岡崎2軍監督が思わずアシストした。「お前は自分の良さが何なのか、分かるか? 分からないなら(松井氏に)教えてもらえ」

 松井氏はジェスチャーを交え、バットが体に巻き付くように出るスイング、そしてセンター方向へ意識した打撃ができる技術を高く評価した。ヤンキース時代の同僚であるD・ジーターの内から絞り出すような「インサイドアウト」。さらには現役時代の自身や元中日の落合博満氏、元広島の前田智徳氏らが持っていた「しなり」―。内角に差し込まれても、肘をうまくたたみ球を捉えることができるハイレベルな技術だ。

 「素晴らしい点はいくつもあると思います」と松井氏。一度見たくらいで技術指導はしない。まずは長所を本人に意識させる。ゴジラ流の指導が岡本の胸に響いた。(楢崎 豊)

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