Updated: Tokyo  2015/02/04 09:20  |  New York  2015/02/03 19:20  |  London  2015/02/04 00:20
 

パナソニック:10-12月期純利益595億円-市場予想下回る (2)

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  (ブルームバーグ):パナソニック は3日、2014年10-12月期の純利益が前年同期比19%減の595億円になったと発表した。車載事業などが好調だったものの、為替の影響などもあって白物家電やテレビを扱うアプライアンス事業が減益となった。

年末商戦を含む3カ月間の純利益はブルームバーグが集計したアナリスト3人の事前予想平均 660億円を下回った。営業利益は同3%減の1133億円となったが、市場予想(1062億円)は上回った。売上高は1%増の1兆9964億円だった。今期業績見通しは維持した。

決算資料によると、減益となったアプライアンス事業では白物家電などの売り上げが伸びたものの、テレビは価格競争の激化で販売が減少した。円安も収益を圧迫した。

いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は「純利益はコンセンサスを下回り、株価が上がる決算ではない」と指摘。その上で、「住宅と車載向けを中心にした構造改革の方向性は間違っていないが、そこは競争力があるかどうか分からず、競合も厳しい」と述べた。

パナソニックは米電気自動車メーカー、テスラ・モーターズ向けにリチウムイオン電池の供給を拡大しているほか、好調な自動車生産を背景にカーナビなどを扱うインフォテインメント事業部の販売も伸びている。

パナソニックは課題事業の一つであるテレビ事業の構造改革に取り組んでおり、2日には中国での生産から撤退することを発表した。山東省の合弁会社は清算手続きを始め、今後は委託生産などを通じて現地での販売を継続するとしている。河井英明最高財務責任者(CFO)は決算会見で「液晶テレビ市場は価格競争が続く。高価格商品にできるだけ絞り込む」と述べた。

このほか同社は総額4000億円を上限とする社債発行を決めたことを明らかにした。河井CFOは調達資金の使途について「基本は戦略投資の原資。一番大きな用途は今後の成長の源泉」だと述べた。社債の発行環境は「いま大変よい」とした。発行時期など詳細は決まっていない。

パナソニックの3日の株価は前日終値比0.7%高の1357.5円で取引を終えた。

記事に関する記者への問い合わせ先:東京 黄恂恂 xhuang66@bloomberg.net;東京 Pavel Alpeyev palpeyev@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:大久保義人 yokubo1@bloomberg.net 中川寛之, 宮沢祐介

更新日時: 2015/02/03 20:09 JST

 
 
 
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