カルミン:3月販売終了 「長期間、売れ行き低下傾向で」
毎日新聞 2015年02月03日 18時53分(最終更新 02月03日 19時11分)
明治のロングセラー菓子「カルミン」の販売が、今年3月末で終了する。大正生まれの変わらぬ味で人気だったが、「長期間にわたって売れ行きが低下傾向にあるため」と同社は説明している。
「カルミン」は、カルシウム入りミント味のタブレット菓子。名前は「カルシウム」と「ミント」が由来で、1921(大正10)年に販売が開始された。当時の価格は5銭。「世界唯一のカルシウム入り栄養錠菓」として売り出したという。
同社の創業(1916年)初期から続く長寿商品の一つで、26(大正15)年に発売された「ミルクチョコレート」より歴史がある。水色の包み紙に赤と黄でデザインされたロゴや、清涼感と甘さを同時に楽しめる味は、発売当初からほとんど変わっておらず、何世代もまたいで愛されてきた。現在は15粒入り24グラムを60円(参考小売価格、税抜き)で販売。一時期、イチゴ味も販売していた。
1月末、ネット上に販売終了のうわさが流れると、ツイッターには「遠足の酔い止めに買ったなあ」「ぺらぺらになるまで舌の先で転がした」「寂しいよ」「じいさんがよくパチンコの余り玉で取ってきてくれた」などの書き込みが相次いだ。
同社の担当者は「94年という長い間ご支持をいただき、深く感謝しています。想像以上の反響の大きさに正直驚いています」と話している。【平野美紀/デジタル報道センター】