高浜・美浜原発 今年度中に審査を申請へ2月2日 20時04分
関西電力は、運転開始からおよそ40年になる高浜原子力発電所1・2号機と、美浜原子力発電所3号機について、今年度中に原子力規制委員会の審査を申請することを地元の福井県に伝えました。
運転開始から40年を迎える原発の再稼働に向けて審査を申請することが明らかにされたのは初めてです。
原子力規制委員会は、去年、原発の運転期間を原則40年としたうえで、例外的に延長する場合、原子炉などの劣化状況を詳しく調べる「特別点検」を義務づける制度を導入し、電力会社は運転開始から40年を迎える原発について運転を延長するか廃炉にするか判断を迫られています。
2日、福井県の杉本達治副知事と面会した関西電力の豊松秀己副社長は、運転開始からおよそ40年が経過し、特別点検を行っている高浜原発1・2号機と、38年が経過した美浜原発3号機について、今年度中に再稼働の前提となる審査を原子力規制委員会に申請することを明らかにしました。
一方で、すでに40年が過ぎ、国から廃炉にするかどうか判断を求められている美浜原発1・2号機については、今年度末ごろには方向性を示すとしています。
これに対して、杉本副知事は「中間的な検討状況であり、原発の廃炉や運転延長という判断をしているわけではないと理解しているが、方向性は少しずつ出てきたと思っている」と述べました。
運転開始から40年を迎える原発の再稼働に向けて審査を申請することが明らかにされたのは初めてですが、関西電力は高浜原発1・2号機については、特別点検の結果を見て運転を延長するかどうか最終的に判断するとしています。