【動画】最終日を迎えた児童館「こどもの城」=鬼室黎撮影

 全国で唯一の国立の児童館「こどもの城」(東京都渋谷区)が1日、遊び場の一般公開を終えて閉館し、30年の歴史に幕を閉じた。6千人を超える親子連れらが訪れ、別れを惜しんだ。

 子どもたちは最終日のプログラムとして、節分の鬼のおもちゃを作ったり、生演奏に合わせて踊ったりした。3歳の息子と訪れた東京都三鷹市の堀川斉之さん(40)は「アスレチックも音楽遊びも工作も子どもが大好きで、全部できるのがよかった」と終了を残念がった。

 閉館の理由を厚生労働省は施設の老朽化などとしている。閉館セレモニーで、こどもの城を運営する公益財団法人児童育成協会の藤田興彦理事長は「子どもたちやみなさんがこどもの城に何回も来てくれました。愛してくれました」とあいさつ。「こどもの城児童合唱団」団員の佐藤柚月さんは「心の中にいつまでもこどもの城があるように願い、歌います」。合唱団の歌声が響く中、スタッフらが来館者を見送った。通年講座などは3月末まで続く。

 こどもの城は1985年、子どもの福祉と文化活動の拠点として開館した。3500に及ぶ遊びのプログラムを開発・発信するなどして、全国の児童館の中核的役割を果たしてきた。併設する劇場やホテルも含め、30年で計2800万人超が利用した。(田中陽子)