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 宇宙が誕生直後に急膨張した際に出た「原始重力波」の痕跡を初めてとらえたとする米国の研究チームの観測結果について、欧州宇宙機関(ESA)などの国際チームは30日、事実上誤りだったと発表した。観測結果は銀河系のちりの影響を大きく受けており、「(重力波の)決定的な証拠は見つからなかった」と結論付けた。

 現在の理論では、宇宙は約138億年前の誕生直後に「インフレーション」と呼ばれる急膨張を起こしたとされ、この際に原始重力波が発生したと考えられている。米チームの観測結果は昨年3月に発表され、インフレーションを裏付けるものとして注目を集めた。

 米チームは南極に設置した望遠鏡で、宇宙初期に放出されたとされる電磁波を観測。原始重力波の影響による特徴的な波形のパターンを確認したとしていた。しかし、銀河系のちりの影響でも似たパターンがあらわれるとの指摘があり、同じ電磁波を宇宙で観測しているESAの衛星プランクのデータを国際チームで精密に分析、ちりの影響が大きいとわかったという。