どうも、佐野です。
昨日「第1回 プログラマのための数学勉強会」を開催しました。朝からの大雪にも関わらず多くの方にお集り頂き、濃厚なセッションの数々をお送りすることができて大変嬉しく思っております。
以下、各セッションを動画・資料と共に、簡単に内容のご紹介をさせて頂きます。
1. 「プログラマのための線形代数再入門」 - 佐野岳人
[資料]
トップバッターとして発表させて頂きました。線形代数は3Dプログラミングをはじめ、画像処理や機械学習など多くの分野で必要になる数学の分野です。「行列の積はなぜこんな複雑な形をしているのか?」から「行列は線形変換・アフィン変換の定量表現である」という話をしました。
次回は中編として「行列式・逆行列とその実装」、後編で「座標変換と固有値・固有ベクトル」を発表してみたいと思います。
2. 「明日話したくなる「素数」のお話」 - 辻順平
[資料]
日曜数学者 id:tsujimotter さんの発表です。素因数分解の説明、素数の歌や自作の音楽、3Dプリントした正12面体という身近な話題から、最終的には未解決の「リーマン予想」まで突っ切るという圧巻のプレゼン…ストーリーテリングでした。
ご自身で開発された「リーマンの素数公式」を可視化するウェブアプリでは、会場から感動の拍手が。ぜひ動画をご覧のうえ、辻さんのサイトで滑らかな曲線が階段に近づいていく様子を体験してみて下さい。
3. 「3D表示の数学と高次元への応用」 - μ崎みのり
4次元の人、μ崎みのりさんの発表です。μ崎さんはニコニコ動画で多くの 4次元図形の解説動画 を公開しています。3D空間がどのように2Dの画面に映し出されているかを説明し、その類推から4D空間をどうすれば「見える」のかを解説してくれました。
終盤は4次元図形のオンパレードで会場を震撼させ(実際に揺れた)、イベント終了後にはいつの間にかその姿はなく、スッと4次元の方へ隠れてしまったのかなと噂になっていました。
4. 「Autoencoderでの教師なし特徴抽出」 - 佐々木海
[資料]
データ処理インフラ開発者の佐々木海さんの発表です。機械学習による最適化手法の中で使われている数学の解説と、Deep Learningの概要説明です。
高度な情報処理においては線形代数や解析などの数学が駆使されている…ということがよく分かる発表でした(専門外なので下手なことは言えない…参考図書買って勉強しよう)。
5. 「ゲーム開発におけるバックトラック法」 - 束田大介
[資料]
ミュージシャン・ドラマーであり Unity ゲーム開発者である束田さんの発表です。数学に関する勉強会を開催して欲しいと強く背中を教えてくれ、またゲーム開発者の中に数学に関する課題意識を持っている人が多いということを認識させてくれたのも束田さんでした。
どんなゲームも何かしらのアルゴリズムの上で動いており、その中でもバックトラック法を紹介して動作するデモを見せてくれました。
次回に向けて
…という訳で実に濃厚な3時間でした!辻さんが言っていたようにプログラミングができるということは数学を理解する上での助けにもなり武器にもなるということが伝えられていれば何よりです。
今回ご参加下さった方や、この記事を見て興味を持って下さった方の中で、何か発表できる内容をお持ちの方(あるいは知り合いにそういう人がいる方)は是非ご連絡下さい!次回は LT 枠も設けてもう少し気軽に発表できるようにもしたいなと思っています。
それでは、ご参加下さった皆さん、この記事を読んで下さった皆さん、ありがとうございました!