重力波:昨年3月「痕跡とらえた」発表は誤りと否定

毎日新聞 2015年01月31日 19時04分

 138億年前に宇宙が誕生した直後の「重力波」の痕跡をとらえたとした米研究チームの昨年3月の発表は誤りだったと、欧州宇宙機関(ESA)などの国際研究チームが30日発表した。

 重力波は、物理学者アインシュタインが存在を予言、宇宙が急激に膨張したとの理論を裏付けるとして直接観測する計画も進んでいるが、ノーベル賞級ともされる重力波の確認はお預けになった。

 米チームは、南極にある望遠鏡がとらえた電波のパターンを宇宙急膨張の際の重力波によって生じた名残だと発表した。だが国際チームが精密に分析した結果、これは銀河のちりの影響であるとの結論が出た。(共同)

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