ＥＵ テロリスト流入防止策強化へ

1月30日 5時05分

「イスラム国」などの過激派組織によるテロの脅威が高まるなかで、ＥＵ＝ヨーロッパ連合は、テロリストがＥＵ域内に流入するのを阻止するため国境管理を厳しくするとともに、ヨーロッパの若者が過激な思想に染まらないようインターネットの規制を強化していく方針で一致し、今後、具体策を検討することになりました。

ＥＵは２９日、議長国ラトビアの首都リガで内務・司法相会議を開き、フランスで今月初めに起きたイスラム過激派による連続テロ事件を受けてテロ対策などを協議しました。
協議のあと発表された声明によりますと、加盟各国が、要注意人物のリストを活用してＥＵと域外との国境で、過激派組織に関わった疑いのある人物の入国を阻止するため国境管理を厳しくする方針で一致したということです。
また、各国の若者などが過激な思想に染まらないようインターネット関連企業に協力を求めるなどして規制を強化することや、武器の流入やテロ組織の資金源に関する情報交換を密にしていくことでも合意し、今後、具体策を検討することになりました。
ＥＵのアブラモプロス委員は記者会見で、「これまでとってきた対策をさらに強化する必要がある」と述べて、既存の対策の強化を通して迅速な対応を行う考えを示しました。
ＥＵでは来月行われる首脳会議でもテロ対策を主要な議題として取り上げることにしています。