スカイマーク、整備不十分で6便運航 国交省が厳重注意
朝日新聞デジタル 1月30日(金)22時52分配信
航空会社スカイマークが、運航規程で定められた整備をしていない機体で6便を運航したとして、国土交通省は30日、同社を文書で厳重注意した。整備士が忙しさを理由に必要な点検を省いていたが、会社はチェックを怠り把握できなかったという。整備手続きの書類をチェックしていた国交省が不備を見つけた。
国交省によると、ボーイング737―800型機1機が19日、羽田、那覇、宮古、福岡の各空港間を不十分な整備のまま運航した。高速飛行時に操縦桿(かん)を動かしにくくする装置で、異常がないのに警告灯がつくトラブルが16日にあり、修理するまでは運航前の点検が義務づけられていた。だが羽田空港の整備士は19日の飛行前、点検をせずに運航させた。社内の調べに「急に他の機体の整備が入り、時間がなかった。操縦に不具合がないのでいいと思った」と話したという。
同社の整備部門では整備士に日々の作業内容が任され、責任者は作業結果を確認していなかった。国交省は、整備内容の指示や確認を組織的に行うよう指示し、再発防止策の報告を2月13日までに求めた。
スカイマークは国内航空3位で、28日に民事再生法の適用を申請して経営破綻(はたん)した。国交省は「今回のトラブルと破綻の関連は薄い」とみている。(工藤隆治)
朝日新聞社
最終更新:1月30日(金)23時52分