中日新聞は1月25日付朝刊で、「予防接種 過信は禁物 インフル症状 阻止、成人の7割」と見出しをつけ、流行しているインフルエンザで重症事例が相次いでいる状況などを報じた。その中で、名鉄病院予防接種センターの医師が「高齢者や小児、慢性疾患を抱える人」に予防接種の呼びかけをしたコメントが掲載された。しかし、「小児」は誤って掲載したため削除するとして、28日付朝刊で訂正した。
訂正の対象となったのは、名鉄病院予防接種センターの宮律光伸医師の発言。訂正記事で、「この時期からの接種は小児の場合、流行には間に合わない」との宮律医師のコメントが掲載された。
インフルエンザワクチンの予防接種は小児の場合、毎年2回必要とされている。重症化を予防するのに必要な免疫ができるのは2回目を接種して2週間ほどたってからとされ、毎年、多くの小児科が10月から接種を始めている。
予防接種 過信は禁物 インフル症状 阻止、成人の7割(一部抜粋)
・・・名鉄病院予防接種センター(名古屋市西区)顧問の宮律光伸医師は「高齢者や小児、慢性疾患を抱える人は重症化を防ぐため、まず予防接種は済ませてほしい」と呼び掛けている。・・・
中日新聞2015年1月25日付朝刊31面
中日新聞2015年1月27日付朝刊14面
おすすめの受け方
インフルエンザは脳炎や肺炎をおこしやすい、普通のかぜとはまったく違う重いVPDです。小さな子どもの場合、1回の接種だけでは十分な免疫ができません。重症化を予防するのに必要な免疫ができるのは、2回目を接種して2週間ほどたったころからです。
毎年、流行するウイルスの型が違い、それにあわせてワクチンがつくられています。前のシーズンに接種していても予防効果は期待できませんので、原則として毎年、2回ずつ接種しましょう。
WHO(世界保健機関)や米国では、生後6か月~8歳まで(9歳未満)は2回接種ですが、前年に2回接種している場合には1回接種をすすめています。9歳以上は毎年1回接種です。接種回数に関してはかかりつけ医とご相談ください。スケジュールを立てる時のポイント
流行前に2回接種が終わるように、1回目は10~11月、2回目は11月中に接種するのがおすすめです。
毎年、多くの小児科が10月前半から接種を開始します。予約方法などがほかのワクチンと異なる場合もありますので、あらかじめ問い合わせをしておきましょう。インフルエンザワクチン (KNOW・VPD―NPO法人VPDを知って、子どもを守ろうの会)
- (初稿:2015年1月29日 11:38)