「路線バス利用しない」86%の市 理由は「利用できるバスがない」
淡路島にある兵庫県洲本市は28日、「平成26年度洲本市地域公共交通会議」を開き、昨年9〜10月に実施した公共交通に関する市民アンケートの結果を報告した。
86%が「路線バスをほとんど利用しない」と回答した一方、10代の76%、80代の55%が「移動するときに問題がある」としていることが分かった。市はアンケートなどをもとに平成27年度の早い時期に公共交通基本計画をまとめたいとしている。
会議は今後の公共交通のあり方について意見を募るために開かれ、市内の町内会長や福祉、自治体関係者ら23人が出席。市内の路線バスは平成元年の13路線から6路線とコミュニティーバス1路線に、利用者数も22年の72万2千人が26年には54万8千人に減少している。
移動に問題がある人の調査では「利用できるバスがない」「送迎してもらうのが大変」「お金がかかる」などが多かった。
路線バスに対する市の支援額は26年に約4千万円だったが、アンケートでは「より一層支援」「引き続き支援」を合わせて64%だった。委員からは「高速バス券の相互利用」「路線バスのループ化」などの改善案が出た。
アンケートは市内の高校に在籍、または島内の高校に通学する高校生や路線バスを利用した人にも実施。地域別の利用者、今後利用する可能性のある潜在利用者数を推計し、バス需要を分析。今後の計画に反映させていく。