ベネッセ漏えい:1人当たり5.5万円の賠償提訴

毎日新聞 2015年01月29日 12時52分

 通信教育大手ベネッセホールディングス(岡山市)の顧客情報漏えい事件で、全国の顧客ら1789人が29日、ベネッセに1人当たり5万5000円の損害賠償を求める集団訴訟を東京地裁に起こした。弁護団は「被害者の会」を結成して顧客に訴訟への参加を呼び掛けており、来月に追加提訴する予定。

 ベネッセは事件の「おわび」として、500円相当の金券を送るとしている。訴状などで原告側は「個人情報が漏えいしたにもかかわらず、誠実な対応をしていない」と指摘。請求額の根拠を「漏えいの重大性と被害者の精神的苦痛を考えれば、過去の裁判例と比較して少なくとも5万5000円が相当」と主張している。

 弁護団長の真鍋淳也弁護士は提訴後に記者会見し、「500円程度の金券で済ませようとしたベネッセの対応に怒りを感じる。今後このような重大な情報漏えいがないようにしていただきたい」と述べた。【川名壮志】

 ◇コメントは差し控え

 ベネッセホールディングスの話 訴訟に関するコメントは差し控える。

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