今日(米国時間1/28)、モバイル・アプリの調査ビジネスのリーダー、App Annieが2014年の年間レポートを発表した。このレポートには昨年のモバイル・アプリのトレンドがまとめられている。またメッセージ、ビデオ・ストリーミング、「共有経済」などカテゴリー別、アップストア別、地域別のモバイル・アプリの動向も分析されている。
このレポートの基礎となるデータは、ほとんどすべてのトップアプリを含む70万種類のアプリをモニターするApp Annie自身のプラットフォームから得たものだ。App Annieのモニター・サービスを利用する顧客にはEA、Google、LinkedIn、Microsoft、Line、Samsung、Tencent、Universal Studiosを始め、多数のビッグネームが含まれている。App Annieはこれまでに830億ダウンロード(売上にして250億ドル)をモニターしており、モバイル・ビジネスの動向について最大の情報源の一つとなっている。
今回のレポート全文にはiTunes App StoreとGoogle Playの双方について、パブリッシャー別、地域別、カテゴリー別の詳細なトップ・アプリのリストが含まれている。
詳細データの分析に関してはそれぞれの読者の関心に任せることにするが、昨年アメリカでFacebookが目覚ましい成功を収めていることは指摘しておきたい。2014年のiOS とGoogle Playのダウンロードで、Facebookはトップ10アプリのうち4つを占めている。Facebook Messengerが1位、Facebookアプリが2位、Instagramが3位、WhatsAppが10位だった。
App Annieの分析による2014年のトレンドは以下のとおり。
2014年にGoogle PlayはApp Storeを60%近く上回るダウンロード数を記録している。逆にApp Storeの売上はGoogle Playより70%も多い。
しかしApp Annieは中国に代表されるBRIC諸国が2015年には台頭するだろうと予測している。たとえばBrazilは2014年にGoogle Playのダウンロード数でアメリカに次いで2位、App Storeの売上で中国がアメリカ、日本に次いで3位を占めていた。2014年にBRIC諸国全体の売上は120%増加した。
ここにはLyft、Uber、Airbnbなどが含まれる。
App Annieによればこれにはいくつかの要因があるという。中国で高速インターネット接続が普及したこと、Netflixがヨーロッパで地元のコンテツを拡充したこと、世界的に高精細度大画面テレビの普及が進んだこと、全米ネットワーク局がコンテンツのアンバンドリングを進めたこと、MLB.com At Bat、NFL Game Pass、BoxNationなどのスポーツ・アプリがサードパーティーへの制限なしに配信を行ったことなどが挙げられている。
映画やテレビ番組をベースとしたゲームも急成長した。たとえばDespicable Me〔怪盗グルーの月泥棒〕がリリース後1年6ヶ月も経った先月でもトップ10入りしていた。
アプリのユーザー属性はカテゴリーごとに異なる。ゲームはやや男性が多い。
Flappy Birdの爆発的な成功をきっかけに、タップを繰り返すだけのシンプルな小型カジュアル・ゲーム、いわば「フラッピーゲーム」がブームとなった。2014年のゲーム・カテゴリーでは12ヶ月のうち10ヶ月でこうした「スーパー・カジュアル・ゲーム」がダウンロード数の1位または2位を占めた。
SpotifyとShazamはアメリカと西欧で強い。TencentのQQ Musicは中国で、Palco MP3はブラジルでそれぞれ1位となっている。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)
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