「イスラム国」拘束:早期解決願い集う 首相官邸前
毎日新聞 2015年01月28日 20時48分(最終更新 01月29日 00時09分)
イスラム過激派組織「イスラム国」(IS)とみられるグループによる人質事件で、拘束されているジャーナリスト、後藤健二さん(47)の解放を後押ししようと、東京・永田町の首相官邸前で28日夜、約100人が英語とアラビア語で「FREE KENJI」などと書かれた紙を掲げ、事件の早期解決を願った。
国際交流を支援するNGO「ピースボート」が中心となり、精神科医の香山リカさんや映画監督の森達也さんら6人がフェイスブックなどで呼びかけた。ピースボート共同代表の川崎哲さんは「後藤さん解放への願いが、政府や報道を通じて世界中に伝わってほしい」と訴えた。
フリージャーナリストらが加入する「日本ビジュアル・ジャーナリスト協会」も同日夜、インターネットの動画配信サービスを利用して後藤さん解放をISに呼び掛ける緊急集会を都内で開いた。
参加したのは後藤さんの知人のジャーナリストら。中継用のカメラに向けメッセージを読み上げ、通訳がアラビア語に訳した。
フリージャーナリストの綿井健陽さんは「後藤さんはこの放送を見ている皆さんの友人。早く解放してほしい」と訴えた。フォトジャーナリストの豊田直巳さんも「一人一人は理解し合える。暴力を振るう必要はない。解放は平和につながる」と強調した。【狩野智彦、山本将克】