4番バトル開戦!阿部、大田、村田が早くも火花!
巨人1軍選手によるキャンプ直前の宮崎合同自主トレが28日、スタートした。35選手が参加したが、室内の「木の花ドーム」で行われたフリー打撃では、4番候補の阿部慎之助内野手(35)、大田泰示外野手(24)が並んで力強い打球を披露。一方、村田修一内野手(34)は新フォームを固めるため、黙々とティー打撃に専念するなど、今季の4番を懸けた“ダービー”のゴングが早くも打ち鳴らされた。
屋外でのメニューを終えた直後だった。午前11時50分。木の花ドームの打撃ケージに一番乗りしたのは大田だった。「キャンプ初日から納得したスイングができるようにしたいんです」。続けて姿を見せたのは阿部。2人で並び、すさまじい打球を連発した。一方、村田はティー打撃でのフォーム固めに精を出した。合同自主トレ初日。今季の4番争いの火蓋が切られた。
大本命の阿部は、打撃練習の最初から最後まで、チーム最長の1時間10分、ぶっ通しで打ち込んだ。フリー、マシンを合わせて176スイング中、安打性の打球が85本。「体が動くから楽しかったです」。宮崎には3種類のバットを持ち込み、目標とする3冠王へ打撃を作り上げていく決意だ。
対する大田は、138スイングのうち、安打性の打球が89本と“6割超え”。ケージ裏から見守った亀井が「4番、決定やな!」と、冗談交じりにうなった。原監督直々に4番候補に挙げられていることについては「期待される喜びを力に変えていきたいです」。「レギュラーを取っていない状況。まずはポジションを奪って、試合に出られる選手になることです」と、厳しい表情で言い切った。
村田は速球に差し込まれないことを目的とした新フォームを、ティー打撃をこなして体に染み込ませた。「開幕のそこ(4番)のポジションを狙ってやるのが僕の責任」と鼻息は荒い。「新聞に『キャンプ初日から160キロマシン(で打ち込む)』と書いてあったし、打てなくて恥をかくのは自分。明日、あさってには前から来るボールを打ちたい」と、29、30日のマシン、フリー打撃解禁を予告した。
原監督はセ・リーグ4連覇、そして、日本一奪回に向け、「チームを解体する」と宣言している。今季、打線の中心に座り、ニュージャイアンツの象徴は誰になるのか。(中村 大悟)