平成24年度末に公表した球場跡地の活用方策に係る施設の規模・配置の概略の検討や絵図面の作成などに取り組み、「旧市民球場跡地の空間づくりのイメージ」を取りまとめました。
平成27年1月
広島市
計画地は、平和記念公園とのつながりを考慮し、緑豊かなオープンスペースを中心とした空間とするとともに、計画地全体で多様なイベントが開催できる空間とする。
注1)このイメージパースは、平成25・26年度に実施した「旧市民球場跡地の活用方策に係る基本計画を構成する素材の検討業務」の結果をイメージとして示したものである。
注2)各施設の規模やデザイン等は、現時点の案であり、今後の検討により変更がありうる。
注3)西側民間施設については、所有者の意向を確認しつつ、移転に向けて協議を行い、移転が実現した場合には、水辺空間との一体的な空間として整備するとともに大型バス駐車場を整備する。
(1)旧市民球場跡地の活用方策(平成25年3月)
ア 球場跡地に導入することが望ましい機能
「文化芸術機能」と「緑地広場機能」を中心とする機能及びこれらを補完する機能とする。
イ 3つのエリア設定と機能の配置
次の3つのエリアを設定するとともに、それぞれのエリアに応じて機能を配置する。
(A)緑地広場エリア
イベントもできる緑地の広場を確保し、天候等に左右されることなく市民や来訪者が集い、憩える空間となるように屋外活動用の施設を配置する。
(B)文化芸術エリア
青少年センターの移転を念頭に、文化芸術を発信する施設を整備するとともに、その発信力の強化につながる生涯学習・教育機能や創作機能等の導入を検討する。
(C)水辺エリア
基町環境護岸との連続性を保ちつつ、市民や来訪者が憩える「水の都ひろしま」を象徴する場として整備する。
※ (B)(C)エリアについては、飲食物販施設や観光バス駐車場などの補完機能の配置にも配慮する。
ウ 機能の配置方法等
平和記念資料館本館下から原爆死没者慰霊碑及び原爆ドームを見通したときの景観軸に配慮するとともに、エリアごとに段階的かつ着実に進める。
文化芸術エリアについては、緑地広場エリアにおけるイベントなどのソフト開発を先行させ、その実績を踏まえた上で、段階的に整備を行う。
なお、民間施設については、現状に至る経緯等を踏まえつつ、移転に関する関係者の意向の確認等を行い、その配置等について所要の対応を的確に進める。
(2)計画地の立地特性と課題
特性1 紙屋町・八丁堀地区に隣接
≪課題≫
特性2 中央公園に立地
≪課題≫
特性3 平和記念公園に隣接
≪課題≫
特性4 美しい水辺空間に隣接
≪課題≫
(計画地周辺の施設現況図)
(計画地の施設現況図)
(1)検討の視点
世界に誇れる「まち」の実現
都心のにぎわいづくり
中央公園全体の機能強化
平和記念公園との一体性
水辺空間との一体性
(2)目指すべき姿
市民が「世界に誇れる空間」
世界に誇れる「まち」広島を象徴する空間となるよう、
誰もが訪れてみたいと感じる広島の「顔」となる空間とする。
(3)空間づくりの基本的な考え方
〔にぎわい〕多様な人々が交流できる空間
〔花と緑〕花と緑にあふれる美しい空間
〔平和〕平和記念公園とのつながりを考慮した空間
〔水辺〕水辺空間とのつながりを考慮した空間
〔文化芸術〕文化芸術を発信する空間
(4)ゾーニング
空間づくりの基本的な考え方を踏まえ、計画地の各エリアにおいて、「にぎわい」「花と緑」「平和」「水辺」「文化芸術」の5つのゾーンを設定する。
エリア名 |
ゾーン名 |
内容 |
緑地広場 |
にぎわい |
様々なイベントの開催により、にぎわいを創出するゾーン |
花と緑 |
計画地全体を網羅するゾーン 花と緑にあふれ、憩いとくつろぎの場を提供するゾーン |
|
平和 |
南北の軸線を考慮するゾーン |
|
水辺 |
水辺 |
「水の都ひろしま」の新たな観光スポットとなるゾーン |
文化芸術 |
文化芸術 |
広島の文化芸術を振興・発信するとともに、平和記念公園と広島城とをつなぐ動線の強化にも資するゾーン |
※ 中央図書館敷地については、中央公園内の文化施設の再配置や平和記念公園と広島城とをつなぐ動線の強化の観点から、計画地の文化芸術ゾーンと一体的に検討を行うこととする。
注1)計画平面図に示した各施設の規模やデザイン等は、現時点の案であり、今後の検討により変更がありうる。
注2)西側民間施設については、所有者の意向を確認しつつ、移転に向けて協議を行い、移転が実現した場合には、水辺空間との一体的な空間として整備するとともに大型バス駐車場を整備する。
〔にぎわい〕〔花と緑〕
都心の新たなにぎわい拠点とするため、イベント等を通じ、多様な人々が交流できる空間とする。
〔屋根付きイベント広場〕
〔野外ステージ付きイベント広場〕
〔武道場上部イベント広場〕
〔メインエントランス広場〕
〔花と緑〕〔平和〕
平和記念公園とのつながりを考慮し、花と緑にあふれる美しい空間とするとともに、市民や観光客にとって居心地の良い、くつろぎの空間とする。
〔メインプロムナード〕
〔原爆ドームの存在感に配慮した景観形成〕
現在の平和記念資料館下からのイメージ
↓↓↓
西側民間施設が移転した場合の平和記念資料館下からのイメージ
〔旧球場の歴史の継承〕
※ 従前計画に基づき残している外野ライト側スタンドについては、「旧広島市民球場跡地委員会」において、「外野ライト側スタンドを取り壊し、モニュメントなど別の形で残してはどうか」という意見が大勢であったことや、よりイベントが開催されやすい環境整備を行うという観点から解体する。
〔周辺地域との回遊性〕
周辺地域との回遊性の向上に取り組む。
〔文化芸術〕
文化芸術を発信する施設(以下「文化芸術施設」という。)を設置し、広島らしい文化芸術を国内外に発信するとともに、平和記念公園やひろしま美術館、広島城をつなぐ動線を強化する。
を踏まえ、計画地と中央図書館敷地をトータルで考える。
[計画地及び周辺の文化施設の課題]
[計画地及び周辺の文化施設の状況]
施設名 |
利用者数 |
築年数 |
青少年センター |
24万人 |
48年 |
中央図書館 |
46万人 |
39年 |
こども図書館 |
22万人 |
34年 |
映像文化ライブラリー |
4万人 |
31年 |
※ 利用者数は平成25年度及び築年数は平成25年度末時点
[市中心部のホール系施設の状況]
施設名 |
利用者数 |
座席数 |
築年数 |
文化交流会館 |
34万人 |
2,001席 |
28年 |
県立文化芸術ホール |
17万人 |
1,730席 |
41年 |
国際会議場 |
14万人 |
1,504席 |
25年 |
文化創造センター |
14万人 |
1,204席 |
15年 |
※ 1,000席以上の座席数を有する市中心部のホールを抽出
※ 利用者数は平成25年度及び築年数は平成25年度末時点
※ 中区民文化センターは547席、県民文化センターは530席
[課題を踏まえた整備の方向性]
[集約化・多機能化を想定している既存施設]
・青少年センター
・中央図書館
・こども図書館
・映像文化ライブラリー
(アニメーション・マンガ・映画の機能強化)
広島国際アニメーションフェスティバルの開催、まんが図書館や映像文化ライブラリーの運営の蓄積を生かし、アニメーション・マンガ・映画に関するライブラリーや情報発信機能を強化する。
[文化芸術施設への導入機能のイメージ]
【新規】鑑賞機能
|
写真提供:札幌コンサートホール |
【新規】コンベンション機能
|
写真提供:新潟コンベンションセンター |
【拡充】アニメーション・マンガ・映画の機能
|
写真提供:新潟市 |
練習・創作・発表機能
|
写真提供:金沢市民芸術村 |
生涯学習(教育)機能
|
写真提供:金沢海みらい図書館 |
交流機能
|
写真提供:札幌コンサートホール |
※の施設は他機能との兼用について検討する。
(1)概算事業費
[緑地広場エリア]
内容・ 規模 |
概算事業費 |
備考 |
|
屋根付きイベント広場整備 |
11,700㎡ (屋根:3,000㎡) |
16億円 (屋根:11億2千万円) |
|
野外ステージ付きイベント広場整備 |
8,600㎡ (野外ステージ:400㎡) |
2億9千万円 (野外ステージ:1億8千万円) |
|
武道場上部イベント広場整備(改修) |
2,900㎡ |
6千万円 |
|
メインエントランス広場整備 |
4,800㎡ |
2億4千万円 |
|
ハノーバー庭園整備(移設) |
2,300㎡ |
9千万円 |
|
こども広場整備 |
5,600㎡ |
8千万円 |
|
メインプロムナード等園路整備 |
5,900㎡ |
2億4千万円 |
|
外野ライト側スタンドの解体撤去 |
- |
6千万円 |
|
公園管理施設(トイレ併設)の整備 |
300㎡ |
1億3千万円 |
|
飲食物販施設の整備 [民間事業者による整備運営を想定] |
400㎡ |
(未定) |
・ 民間事業者による整備運営を想定しているため、概算事業費は未定としている。 |
合計 |
|
27億9千万円 |
|
[文化芸術エリア]
内容・ 規模 |
概算事業費 |
備考 |
|
文化芸術施設の整備 (計画地東側及び中央図書館敷地) |
(未定) |
(未定) |
・ 今後、導入機能や規模等を検討することにしているため、規模及び概算事業費は未定としている。 |
合計 |
|
(未定) |
|
注1 「水辺エリア」については、今後、西側民間施設の所有者の意向を確認しつつ、移転に向けて協議を行うことにしているため、記載していない。
注2 規模、事業費は概数であり、今後の検討により変更がありうる。
注3 施設整備については、国の交付金[社会資本整備総合交付金]や旧広島市民球場跡地整備事業基金※などの活用により、その財源確保に努める。
※ 旧広島市民球場跡地整備事業基金残高:約9億8千万円(平成26年12月末現在)
(2)今後のスケジュール(平成27年度から事業着手すると想定した場合)
エリア |
整備時期 |
平成27年度 |
平成28年度 |
平成29年度 |
平成30年度 |
平成31年度~ |
||||
― |
― |
|
||||||||
緑地広場 |
短期 |
|
||||||||
文化芸術 |
中期 |
|
||||||||
水辺 |
中期 |
|
注1 今後のスケジュールは、現時点の案であり、今後の検討により変更がありうる。
注2 文化芸術エリアの文化芸術施設は、中央公園内の既存施設や市中心部のホール系施設の更新時期に合わせて整備を行う。
注3 計画地東側の文化芸術エリアについては、文化芸術施設の整備までの間は暫定的にイベント広場や大型バス駐車場として活用する。
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