後藤さん母、涙の訴え「健二の命を救って」安倍首相らに面会断られ
2015年1月29日6時0分 スポーツ報知
過激派「イスラム国」に拘束されているフリージャ-ナリスト・後藤健二さん(47)の母・石堂順子さん(78)が28日、国会内で会見し「健二の命を救って下さい」などと涙ながらに訴えた。この日午前には安倍晋三首相、菅義偉官房長官らに面会を申し入れたが「時間がなく、調整がつかない」として断られたという。
息子の新たなメッセージから一夜明け、石堂さんは社民党の福島瑞穂副党首の事務所を通じ、首相官邸などに「健二の命を救って下さい。ヨルダン政府との交渉にどうか最後まで全力を挙げて下さい」とのファクスを送ったが断られ「信じられません。残念です」と声を詰まらせた。
石堂さんは国会内で「日本の地を踏めることを母として願います」。頭を何度も下げ、時折、声を震わせながら後藤さんを解放するよう訴えた。刻々と期限が迫るが「中東の話題の出ると『いつもあの子供たちはどうしているのだろう』と思いをはせていた。健二はイスラム国の敵ではありません」と強調した。昨年8月に拘束された湯川遥菜さん(42)を助けると言い残して後藤さんがシリアに入ったことについては「健二は心優しい子。先に入った友人を追い掛け、解放をお願いしたのだろう」と話した。(久保 阿礼)