ヨルダン 「イスラム国」との交渉難航か1月29日 5時04分
イスラム過激派組織「イスラム国」とみられる組織がヨルダンで収監されている死刑囚を釈放しなければ、後藤健二さんを殺害するとした画像と音声をインターネットに投稿してからすでに24時間が経過しました。
ヨルダン当局は死刑囚を釈放する用意があるとしていますが、交渉は難航しているもようで、後藤さんに関わる新たな動きや情報は確認されていません。
後藤健二さんを拘束しているイスラム過激派組織「イスラム国」とみられる組織は27日夜、インターネット上に画像と音声を投稿し、後藤さんを名乗る男性の声で24時間以内にヨルダンで収監中のサジダ・リシャウィ死刑囚を釈放しなければ、後藤さんと、先月から「イスラム国」に拘束されているヨルダン軍のパイロットを殺害するとしていました。
ヨルダンの国営テレビは28日夜、モマニ・メディア担当相の話しとして、「ヨルダン軍のパイロットが無事に解放されれば、リシャウィ死刑囚を釈放する用意があると」と伝えました。
このあと日本時間の29日午前4時すぎ、ヨルダンのジュデ外相はアメリカのCNNテレビのインタビューで、後藤さんの解放も含めて「イスラム国」側と交渉をしていることを認めました。
ただ、ヨルダン側が釈放の条件として求めている「パイロットが生きている証拠が今のところ示されていない」と述べ、交渉が難航していることをうかがわせました。
一方、「イスラム国」側はこれまでのところ、拘束している後藤さんに関連する新たな声明などは出していません。
27日、後藤さんとみられる画像と音声が投稿されてから24時間以上が経過するなか、日本の現地対策本部ではヨルダン政府と緊密に連携を取りながら、引き続き情報の収集と分析に当たっています。