情報まるごと 2015.01.21


イスラム過激派組織イスラム国のメンバーと、2人の日本人の映像。
きのう、インターネット上に公開されているのが明らかになりました。
覆面の男は、72時間以内に身代金を支払わなければ、2人を殺害すると脅迫しています。
日本政府は、2人が去年拘束された湯川遥菜さんと、フリージャーナリストの後藤健二さんと判断しました。
イスラエルを訪問していた安倍総理大臣は、早期解放に向けて、最大限努力していく考えを示しました。
こんにちは。
イスラム過激派組織イスラム国に拘束されていると見られる日本人2人について、菅官房長官は、家族による確認などから、湯川遥菜さんと、フリージャーナリストの後藤健二さんと判断したことを明らかにしました。
その上で、日本は中東地域の安定のための人道支援に取り組んでいると強調し、2人の解放に、最大限努力していく考えを改めて示しました。
そして、菅官房長官は、わが国はこれまで、中東の平和と中東の人々の民生の向上のために、積極的に貢献してきた。
今回の安倍総理大臣の中東訪問も、主眼は中東地域の安定にわが国として積極的に貢献するもので、わが国の行う支援は、まさに中東の人々の民生の向上のための支援だ。
わが国の考えや取り組みは、安倍総理大臣と中東各国首脳との会談などで表明するとともに、外務省や在外公館のホームページ、ソーシャルメディアを含むあらゆるメディアを通じて積極的に発信し、人質の解放に向けて、最大限努力していると述べました。
さらに、イスラム国から日本政府への接触はないとしたうえで、身代金については、事案の性質上、答えることは差し控えたい。
イスラム国に届くように、外交ルートを通じて、日本の考え方と、早期解放すべきだということを、ありとあらゆるメディアを通じながら、メッセージを出していると述べました。
日本人2人を殺害すると脅迫する映像が明らかになって2日目。
その目的はなんなのでしょうか。
映像に映った、湯川遥菜さんとフリージャーナリストの後藤健二さん。
黒い服で覆面をかぶった男は、2人を解放するためには、合わせて2億ドルを支払うよう要求しています。
その上で、72時間以内に支払わなければ、2人を殺害すると脅迫しています。
その2億ドル。
安倍総理大臣は17日、エジプト政府や経済界の関係者らを前に、イスラム国対策として、周辺国におよそ2億ドルの支援を行うと説明していました。
そしてきのう、映像が公開されたあと行った記者会見でも、周辺国へのおよそ2億ドルの支援は、避難民への人道支援だと強調し、着実に実施する考えを示しました。
湯川遥菜さんは、業務内容を民間軍事会社とする東京都内の会社の最高経営責任者を務めています。
最後に更新された去年7月21日のブログの記事では、紛争地域の戦場へ向かうとしたうえで、たぶん今までの中で一番危険かもしれない。
今回の渡航では、僕の戦闘シーンも多く撮影したいと思うなどと記していました。
一方、後藤健二さんは、フリージャーナリストとして活動しています。
後藤さんは去年8月、NHKの取材に対し、湯川遥菜さんとは去年4月、シリアで取材をしていたときに知り合い、去年7月中旬にシリアへの渡航の予定を告げられたと話していました。
そして、去年10月25日、ガイドの男性が撮影した映像では。
イスラム国が拠点とするシリア北部のラッカに向かうと話していました。
ガイドの男性によりますと、後藤さんは去年10月24日に、トルコ南部の国境の町、キリスからシリア側に渡り、翌日の25日に北部アレッポからイスラム国の支配地域に入ったということです。
その後、連絡が取れなくなった後藤さん。
去年12月、日本円で20億円以上の身代金を要求する内容のメールが、妻に届いていたことが、政府関係者への取材で分かりました。
メールは英文で書かれ、発信元はイスラム国の関係者の可能性が高いということです。
その2人が映った映像ですが、不自然な点があり、複数の映像を加工して、つなぎ合わせた可能性もあるという指摘が出ています。
画像処理の技術に詳しい、東京工芸大学工学部の森山剛准教授は、2人の首元には、後藤さんは向かって右側に頭の影が出来ているのに対し、湯川さんの影は逆の左側だとしています。
照明を使わずに、太陽の光の下で撮影されたのであれば、不自然だと指摘しています。
さらに森山准教授は、覆面の男がすぐそばでナイフを振り回しているのに、2人が表情をほとんど変えずに、ずっと正面を見ている点も、脅されている状況であれば、なんらかの反応があるはずだと指摘しています。
日本政府は、イスラム国が拠点を持つシリアや、イラクの隣国ヨルダンにある日本大使館に、現地対策本部を設置しました。
では、ヨルダンにいる佐伯記者と中継がつながっています。
佐伯さん、最新の情報を伝えてください。
こちら、アンマンは現在、午前7時を回ったところです。
現地対策本部がある日本大使館は、けさはまだ人の出入りはなく、日本人2人に関する新たな情報は入っていません。
対策本部の指揮を執る中山外務副大臣は、現地時間の20日夕方に、こちらの大使館に到着しました。
到着の直後、NHKなどの取材に対して中山外務副大臣は、この問題はしばらく続くかもしれないので、腰を落ち着けて可能なかぎり前に進めていきたい。
総理からは生命第一だと指示を受けているので、まずはしっかり情報収集に当たっていくと、固い表情で話していました。
現地対策本部では、拘束されていると見られる2人の生命に関わる事態を考慮して、情報の管理に慎重になっていることがうかがえます。
今後はどのような対応を取っていくことになるんでしょうか?
大使館では今後、ヨルダンやトルコなど、近隣の国々と連携を取りながら、情報の収集に当たっていくことになります。
しかし、アメリカなどによる空爆が続く中、イスラム国に関する情報収集は、さまざまな部族や勢力の強力に頼らざるをえないものと見られ、情報の把握は難航が予想されます。
佐伯記者がお伝えしました。
では、中東地域を長年取材しています、二村解説委員とお伝えしていきます。
二村さん、まず家族によって、確認された映像についてですけれども、加工された可能性もあるということですが、二村さんはどのように見ましたか?
イスラム国がこれまで出してきた映像と非常に類似点が多いようですね。
またロゴなどからも、信ぴょう性は高いのではないかと、これは専門家も話しているわけです。
加工されたとしても、例えば、この場所が特定されたくないといったような、そういった点ではないかと思うんですね。
ですので、2人が拘束されている、そして今、身代金を要求されている。
この事実は重く受け止める必要があると思うんですね。
映像の信ぴょう性そのものよりも、事実として、いかに早く2人の解放に動き出すか、それが今、問われているというところだと思います。
今回の映像は、これまでイスラム国が公開してきた人質の映像と共通点がいくつかあるということですけれども、このオレンジ色の服というのは、どんな意味があるんでしょうか?
これはアメリカ国内の刑務所ではこれまで、ごくごく一般的な受刑者が着ている服だったわけですね。
これがイスラム国、あるいはイスラム過激派たちにとってみると、例えばイラクでは、過激派がアメリカ軍の駐留中に収容されていた、そしてこれを着せられていたわけですね。
それから、テロリストと疑われた人たちがキューバのグアンタナモに連行されて、そこでこれを着せられていた。
つまりアメリカ軍にとらわれの身となっていた、そこで一部では虐待も行われていたわけですね。
それが今、逆転して、自分たちが、むごい仕打ちをした欧米の連中にこれを着せて、自分たちがそれを捕虜として扱っているんだと、そういう意味があるんではないかと思うんですね。
先ほど、ヨルダンからの中継にもありましたけれども、現地対策本部が置かれて、情報管理、非常に慎重になっているということでしたが、すでにテロに屈することなく、2人を救うための交渉というのは始まっていると見られるんでしょうか?
もうあらゆるルートを使って、今もありましたけど、情報の収集、まずこれが一番大事ですよね。
そして今度はイスラム国側との接触の窓口が必要になってくるわけです。
もうすでにその窓口をいろいろ探しているか、あるいは、もう窓口を通じて接触を試みているか、そのどちらかだとはいうふうに思うんですね。
とにかく、イスラム国の要求には屈しない、屈しないとはいいましても、もちろんその解放のための努力は必要ですので、とにかくルート作り、そして窓口を通じた接触というのをいかに早く、そして多面的に行うかというところが、これからの勝負だと思うんですね。
交渉のルートなんですけれども、どういったものが考えられるんですか?
こういった中東とか、あるいはイスラム国、非常にビジネスライクでは決してうまくいかないわけですね。
まずは相手が信頼している人間を間に立てて、接触をするということです。
例えば、この地域の有力者、長老、それから宗教指導者など、こうした人たちが窓口となって、先方との交渉、あるいは交渉の前の段階の接触ということを行っていくわけですね。
それからもう一つなんですけれども、人質が解放された国の協力、例えばフランスとかイタリアとありますけれども、イスラム国がこれまで外国人を人質に取った、そして10人以上、15人前後、解放されているんですね。
そうした国々に、解放までの経験、あるいは情報というものを、協力を仰ぐということで、当然、フランスなど、外国とのもうすでに情報収集っていうのは行われているというように思います。
またこれらの国々は、もちろんこうした長老だとか宗教指導者といったパイプもあるわけですし、あるいは民間の会社で、そうした人質救出のためのことをやっているところもあるわけです。
そうした経験というもの、あらゆる経験、情報というものをこうした国々から得るということが大事だと思います。
いずれにしても、この交渉なんですけれども、最も大事なところが、ここにあるメンツを重んじるという、そこを、相手を尊重していかないと、うまくいかないということですね。
私も中東だとかイスラムの所では、非常に危険な交渉というのは何度かしたことあるんですけれども、やはり相手が信頼してくれなくてはいけない、それから相手が身の危険を感じるようなことがあると、交渉はそこで止まってしまいます。
したがいまして、こちらとしても誠意を持つ、姿勢を見せるということは大事だと思うんですね。
とにかく窓口、重要な窓口を探すことができるかどうか、そこにかかっていると思いますね。
映像の中で、72時間という期限が出てきましたけれども、これは、いつまでのことだというふうに考えられるんでしょうか?
72時間といっているんですけれども、いつからということは言ってないんですね。
映像が出回ったところから計算すると、23日の昼ごろだと言われているにすぎないんです。
ですので、厳密なところ、分からないんですけれども、ただ、これまではイスラム国が何時間以内にという話をしてきました。
ただこれはあくまでも、アメリカだとかイギリスが空爆を行ったことに対して、空爆をやめろと、さもなければ殺害すると言ったわけです。
今回はこれまでとの違いがあります。
それが身代金要求という、これまでになかったケースなんですね。
ですので、この72時間の間に日本がなんらかのリアクションを起こす、身代金を払うというわけではなくても、先方に対して日本が接触をする。
あるいはなんらかの日本側からの連絡というものが行くということがまず大事になると思うんですね。
そうなってきますと、72時間ということで、何かことが起きてしまうかということはまだ分からないというふうに思います。
そうすると、この72時間というところも、交渉しだいということになってくるんでしょうか?
その交渉が始まるまでの、日本側からのメッセージが届くかどうかと、そういうところにあるかと思いますね。
先ほども出ましたが、イスラム国の言い分ですとか、今回の要求からどんなねらいが読み取れるんでしょうか。
2億ドルというお金のことを言っていますね。
これはあくまでも日本の周辺国に対する支援、これ対するものだという言い方もしているんですけれども、実はこのイスラム国そのものは、身代金を得て、ばく大な収入を得てきた。
1年間で40億円、50億円、身代金によって得ているという、ビジネスとしているところが一つあります。
それから日本の支援への反発というのがありますけれども、日本のこの中東のこの地域の関与をやめさせたいというねらいがあるのではないでしょうか。
そして、イスラム国にとってみますと、周辺の敵対している国々に対して、日本が財政的な支援を行っている、これについて、やめさせたいという点。
それから有志連合とありますね、日本は軍事作戦に加わっているわけではありませんが、そういった財政支援によって、…を行っているわけですね。
それで有志連合の一員と見なされているわけです。
日本を今回、標的とすることによって、その有志連合の結束を乱そうと、これ、分断をねらったという、ことも言えるのかもしれません。
そして何よりも、この活動なんですけれども、安倍総理大臣がちょうど中東を訪問している。
このタイミングを狙ったわけですね。
自分たちの活動というものを、世界にアピール、イスラム国という国を、存在を世界にアピール。
特に日本にもアピールする。
そういった意味合いが非常に大きいんではないでしょうか。
イスラム国というのは、常にソーシャルメディアを使って、世界中に自分たちの存在だとか、活動をアピールしているわけですね。
そういった点では、彼らにとっては安倍総理大臣が訪問してきた、それを今がチャンスと捉えて、日本、あるいは世界に自分たちの存在をアピールしているということが、言えるかもしれません。
今後、イスラム国から日本が直接的に敵視されるような、そういったおそれっていうのはあるんでしょうか?
もう有志連合の一員として、あるいは日本が中東地域に深く関わっているということで、イスラム国は日本を名指しであるいは今回、標的にしているわけですけれども、だからといって、イスラム国から日本に、そうしたテロ攻撃を行うという可能性は非常に低いんではないかと思うんですね。
ただ、この日本の支援が続いている、あるいは日本が活動しているこの中東地域で、日本を狙った、あるいは日本人が巻き込まれるようなリスクというものは、これからもあるんではないでしょうか。
この先、イスラム国に日本はどう対処していくべきですか?
テロリストの要求には屈しない。
テロを一掃するという、この国際社会の決意があるわけです。
ですので、日本も国際社会と連携をして、断固たる態度を示すということが大事だと思うんですね。
ただ、それには日本のこの中東の政策、あるいは人道支援というものはこれまでどおり行う。
これによって政策を変えるようなことがあってはならないわけですし、断固たる姿勢を示しながら、日本としてできるものというものを続けていくということが、イスラム国に対して日本が示す唯一の方法だというように思います。
もう一つ、一点ですけれども、今、世界中の若者たちがどんどんどんどんイスラム国に入っていくわけですね。
それに対しても、やはり日本は、若者たちがイスラム国にどんどん入っていくことに対して、日本からも行く、それは止めなくてはいけませんし、世界の、国際社会と一緒に取り組んでいくということが必要だと思います。
二村解説委員とお伝えしました。
続いては、今週、シリーズでお伝えしている冬に注意!感染症対策です。
きょうは例年、これから増えてくる感染性胃腸炎について、ノロウイルスと、ロタウイルスに注意が必要です。
おう吐や下痢などの症状が出る感染性胃腸炎は、冬場の代表的な感染症です。
原因になるウイルスは、主にノロウイルスとロタウイルスです。
ノロウイルスは食中毒の原因にもなり、秋口から冬にかけて患者が多くなります。
健康な人では数日で自然に回復しますが、乳幼児や高齢者などでは、脱水症状やおう吐物による窒息に注意する必要があります。
一方、ロタウイルスは、幼い子どもを中心に冬から春先にかけて、流行のピークを迎えるウイルスで、ノロウイルスよりも重症化しやすく、脱水のほか、まれに脳症を起こすことがあります。
重症化を防ぐための乳児向けのワクチンが、4年前から日本でも接種できるようになりましたが、費用が3万円ほどかかります。
どちらのウイルスも、予防策の基本は手洗いです。
食事の前やトイレのあとは、丁寧に手を洗いましょう。
また、これらのウイルスは感染力が強いため、感染を広げないためには、患者のおう吐物や便の処理に、十分な注意を払う必要があります。
アルコール消毒では十分な効果がないため、次亜塩素酸ナトリウムを含む市販の漂白剤などを使って消毒することが大切です。
市販の漂白剤を使う際の具体的な方法としては、おう吐物や便がついたものを消毒する場合、500ミリリットルのペットボトル1本の水に、漂白剤をペットボトルのキャップ2杯ほど入れた濃度が効果があるとされています。
冬に注意!感染症対策でした。
次は気象情報です。
けさは寒かったですよね。
東京も雪でした。
今はどうでしょうか。
奈良岡さん。
では、この時間の様子、見てみましょう。
東京・渋谷はこの時間もどんよりとしていますね。
けさも東京は弱い雨やあられが降ったり、ちらちらと雪の舞うこともありましたが、この時間も傘を差している人がいますね。
冷たい雨やあられが降っています。
そしてこの時間の気温は、1度9分となっています。
寒さも厳しいです。
きょうは傘と手袋、そして厚手のコートが手放せない一日となっています。
では、このあとの天気について見ていきましょう。
きょうの夕方です。
夕方も関東は広く冷たい雨が降りそうで、内陸部では雪になる所もあるでしょう。
きょうは雪の量は多くならない見込みです。
関東の雨は今夜にはいったんやむ、日付が変わるころにはいったんやむ見込みなんですが、西から別の雨雲が近づいてきます。
今夜からあすにかけて、広く雨や雪が降りそうです。
太平洋側を中心に、大気の状態が不安定となって、雷を伴って雨足が強まる所もあるでしょう。
では今夜の予想天気図を見ていきます。
まず関東の辺りに低気圧がありまして、この影響で、関東や東北の南部の辺りで、雨や雪が降りそうです。
そしてもう一つ、九州の辺りに低気圧がありまして、この影響で、西から雨の範囲が広がってきます。
今夜は九州の南部や四国で雷を伴って、雨足が強まることがありそうです。
では続いて、あすの予想天気図です。
関東の辺りの低気圧は三陸沖へと進みます。
そして九州の辺りにあった低気圧は、あすは西日本や東日本の南岸を、発達しながら進む予想です。
この低気圧に向かって、比較的暖かな空気が流れ込みますので、太平洋側を中心に、大気の状態が不安定となりそうです。
雷を伴って雨足も強まることがあるでしょう。
落雷や突風などにもお気をつけください。
では、雨や雪の見通しを詳しく見ていきます。
今夜からです。
今夜、九州や四国、広く雨になりそうで、九州の南部や四国で、雨足が強まる所がありそうです。
そのあと見ていきますと、夜遅くになりますと、近畿地方も雨となりそうです。
そして、あすの朝には紀伊半島の辺りでも雨足が強まりそうです。
また東日本の内陸部、雪となりそうで、雪の量が多くなるおそれもあります。
そしてあすの日中は雨の範囲が東へと移っていって、あすの午後は関東地方の辺りでも、沿岸部で雨足が強まるということがありそうです。
また西日本でも、午後も局地的には雷雨となる所があるでしょう。
そのあとあすの夜には、北海道ですとか東北地方は、雪になりそうです。
では、全国のあすの天気です。
去年1年間に売れた車は。
国内で販売された車種別のランキングが、今月発表されました。
トップ10に入ったのはこちらの車や、こちらの車も。
去年は軽自動車がより多く売れた年でした。
なぜ軽自動車が支持されたのか。
メーカーの今後の戦略は。
まるごと解説します。
では、経済部自動車担当の峯田知幸記者と解説していきます。
峯田さん、最近、街を歩いていても軽自動車、ずいぶん個性豊かになったなあという印象を受けるんですけども、実際、売れ行きも好調なんですね。
そうですね。
去年はさらに軽自動車が飛躍した年になりました。
こちらをご覧いただきたいんですけれども、去年1年間に国内で販売された車の車種別のランキングです。
1位がこちら、タント、23万4456台でした。
これまで5年連続で首位だったハイブリッド車を抑えての1位となったんです。
そしてピンクの背景の車に注目していただきたいんですけれども。
5位以下も並んでいますね、こちら。
これすべて軽自動車です。
実にトップ10のうち、7車種を占めるまでになっています。
色分け見ると、本当に一目瞭然というのが分かるんですけれども、なぜ今、ここまで軽自動車が人気なんでしょうか?
それを探るヒントが、この過去のランキングのほうにあるんですけれども、車の売れ筋というのは、時代を映し出す鏡ともいわれてきました。
まず平成21年なんですけれども、こちら。
21年は。
めくってみてもよろしいですか?
リーマンショックの次の年ですから、景気は厳しいような状態ですよね。
この年のトップですけれども、トヨタ自動車のプリウスです。
初めて1位になりました。
当時はガソリン価格が上昇していたということと、さらにリーマンショックによる景気の落ち込みに対応するために、エコカー減税だとか、エコカー補助金といった制度が相次いで打ち出されたということも、大きな要因となっています。
エコと景気対策が相まって、より消費者の心を、こういったプリウスなどがつかんでいったということになります。
なるほど。
そこに時代が反映されていますけれども、じゃあ、隣、こちら、平成元年となっていますけれども、バブル期、どうだったんでしょうか?
こちら、ご覧いただいてもよろしいでしょうか。
1位がカローラになっているんですけれども、昭和44年からずっとトップの座にあった、いわば常連でした。
昭和44年からずっとこのトップにあったんですけれども、続く2位がマーク2、そして3位にはクラウンと、価格の比較的高いセダンが入っています。
このランキングには入っていないんですけれども、前年にはシーマ現象ということばも生まれています。
いわゆる高級車が売れたわけですよね。
そうですね。
この年は、軽自動車の車種別のランキングというのは、順位は入っていないんですけれども、一概に軽自動車が売れていなかったというわけではないんですね。
ただこの車の顔ぶれを見ても、当時の世相をよく表しているなということを感じます。
時代を反映していますね。
車の売れ行きに時代が反映されるというのは分かったんですけども、では、なぜ、この去年は、軽自動車が売れたんでしょうか。
一番大きな理由としてはこちらですけれども、比較的燃費がいいと。
さらに購入価格や維持費が割安だということが言えると思います。
また去年は、消費税率が8%に引き上げられました。
これによって、軽自動車のセールスポイントが消費者により受け入れられたということも指摘されています。
さらにメーカーが軽自動車に対して、力を入れるようになったということも、大きな要因のようです。
ただまあ、燃費のよさですとか、比較的お金がかからないというような軽自動車については、これまでもいわれてきましたよね。
これだけ売れたっていうことについて、新たに変わったところっていうのは、どういったところなんでしょうか?
こちらなんですけれども、子育て世帯だとか、若者などといった多様な、さまざまな利用者のニーズに応えるようなことが起きてきたということが言えるんですけれども、例えば、こちらの1位のタントと、5位のNーBOXなんですけれども。
タントとNーBOX。
いずれも車高を高くしてスライドドアにしています。
こっちですね。
小さな子どもをだっこしたままでも乗り降りしやすいなどとアピールして、子育て世帯をターゲットにしています。
こちらは子育て世代、さらに隣は今度、逆に高齢者にもしんとうとあって、安全を強調しているんでしょうかね。
例えば、車の前方に取り付けたセンサーが、建物などの障害物を検知している場合ですけれども、ブレーキと間違えて、アクセルを強く踏んでしまっても、車は急発進しないという装置です。
それに、バックする際に、車のセンサーが障害物を検知した場合ですけれども、自動でブレーキがかかるというような装置も搭載されているようになっています。
お年寄りのドライバーがアクセルとブレーキを踏み間違えて急発進する事故が起きていますけれども、安全運転をアシストする装置が軽自動車にも採用され始めてきているということが、高齢者が軽自動車を選ぶ要因の一つになっているのではないかなということがいえます。
さらに、車離れが指摘されている若者をあえてターゲットにした、スズキのハスラーという車なんですけれども、これ、トップ10には入っていないんですけれども、アウトドアやスポーツを楽しむ人にというコンセプトで作られています。
こうして見ると、さまざまな機能ですとか、あるいはデザインといったものが出てきているんですが、やはりそれぞれにコンセプトがあると、でもそういうコンセプトが必要な時代になってきているということなんですかね。
そうですね。
かつて軽自動車を除くカテゴリーでは、ワンボックスだとかRVだとか、さらにミニバンといった、さまざまなコンセプトの車というのが次々と投入されてきました。
軽自動車はセカンドカーといった位置づけが変わりつつあるからこそ、それと同じようなことがここ数年、起きているのではないかなというふうに見ています。
多様なニーズに応えることで、あらゆる世代に好評を得ているんだなという印象なんですけれども、今後もこの軽自動車人気、続きそうですか?
こちらなんですけれども。
シェアですね。
上がる矢印、ハテナになっていますね。
ハテナになっています。
少なくとも軽自動車のメーカー各社というのは期待感を高めています。
この市場というのは、長年、スズキとダイハツ工業が大きなシェアを占めてきました。
その中でホンダが平成23年に軽自動車の新たなシリーズを投入しています。
また先ほどお伝えしましたシーマ現象を起こした日産自動車も、三菱自動車工業と軽自動車の共同開発をして売り出しています。
その結果、去年1年間の国内の新車販売全体に占める軽自動車の割合というのは、今回4割を初めて突破したんですね。
軽自動車が保有している場合にかかる軽自動車税というものがことし4月以降、購入した新車から引き上げられるんですけれども、それでも軽自動車のシェアというのは、さらに上昇するという見方もあります。
しかし、軽以外でも価格の安さや燃費のよさをうたう車が出ていて、競争は激しさを増しています。
これは軽に限ったことではなくて、車全体にもいえることなんですけれども、メーカーにとって今の時代に生きている消費者に対して、買いたいと思ってもらえるような、新たなコンセプトをしっかりと打ち出していくということが、さらに今後、重要になってくるのではないかなというふうに思います。
軽自動車人気について、経済部自動車担当の峯田知幸記者とお伝えしました。
続いては九州からです。
大きな大根にちなんだクイズについてお伝えします。
鹿児島市の桜島特産と言えば、大きな大根、桜島大根が有名ですよね。
その重さを当てるクイズが、市街地と桜島を結ぶフェリーの船内などで行われています。
結構あるね、これ。
よっ!これ…。
重い。
私の顔よりも大きいこの桜島大根。
一体何キロあるのでしょうか。
この催しは、収穫のピークを迎えている桜島特産の桜島大根をPRしようと、鹿児島市街地と桜島を結ぶフェリーを運航している、鹿児島市船舶局が企画しました。
5隻のフェリーと桜島川のターミナルには、直径30センチから40センチほどの桜島大根が1つずつ置かれていて、利用客が重さを予想します。
大根は自由に持つことができ、フェリーの利用者たちは、大きな大根を持ち上げながら、重さを予想し、応募用紙に書き込んでいました。
このクイズは、今月26日まで行われ、実際の重さを当てた人か、最も近い予想をした人に、桜島大根や、桜島の施設で使える食事券などがプレゼントされることになっています。
宮城県では、被災した水産加工業の復興を後押ししようと、水産加工品フェアが開かれました。
仙台からお伝えします。
宮城県は、震災で販路を失った水産加工業の復興を後押ししようと、去年、毎月第3水曜日をみやぎ水産の日と定めました。
第3水曜日のきょう、仙台市中心部では、各地の水産加工品を集めて、販売する催しが開かれました。
本日第3水曜日は、みやぎ水産の日となっております。
ぜひお立ち寄りください。
みやぎ水産の日に合わせ、仙台市青葉区のアーケード街で開かれた水産加工品復興フェア。
県内各地の水産加工品を一堂に集めて販売します。
今回のフェアには、震災で被災した石巻市と塩釜市の水産加工会社9社が、販路拡大をねらって出店しました。
買い物客の前には、三陸産のフカヒレやかきを使ったささかまぼこ、金華さばのしめさばなどが並び、買い物客が、復興に貢献できたらと話しながら、買い求めていました。
トクする日本語です。
杉原満アナウンサーです。
こんにちは。
きょうは、料理番組の日なんだそうです。
料理番組の日?料理の日じゃなくてですか?
1937年の1月21日に、イギリスで世界で初めて料理番組が放送されたそうです。
こういうふうに背広姿でやっているんですけれども、イギリスなんですが、フランス料理のシェフがフランス料理を教えていたということのようですね。
さて、日本の料理では、味の決め手はなんといっても、だしというわけですので、きょうは、だしの由来をいろいろ見ていきたいと思います。
まあ、だしといいましても、もともと野菜や魚などを水で煮ただけでも汁に味が出ますよね。
こういったものを煮詰めたものが、そもそもだしの由来なんだそうですね。
だしというと、かつお節を思い浮かべますけれども、奈良時代は、かつおをゆでた汁を煮詰めて、それを調味料として使っていたそうです。
かつお節ではなくて、まだ生のかつおのようですけれども。
この名前が、にとり、煮て取るからですね。
それからいろりといったそうです。
煎るという字を使いますが、煎るというのは、煮詰めるという意味があるんですね。
ですので、煮詰めて取る、煎り取りから変わったのではないかと考えられています。
これが室町時代になりますと、煮出しというようになりました。
これに汁がついて、煮出し汁になって、煮が落ちて、出し汁というふうになるんですね。
このだし汁、字は出汁と書くんですけれども、これが江戸時代になると、しると読まなくなって、これをだしと読むようになる。
これ今もそういう言い方をしますよね。
江戸時代になると、今のようなかつお節とか昆布も一般に使われるようになったそうですけれども、今、出汁と書いてだしと読みます。
ただ、だし汁ということばも使いますよね。
ですんで、その場合、紛らわしくないように、ひらがなでだしと書いて汁と書く場合が多いようですね。
長い歴史があるんですね。
そうですね。
こうしただし、よくだしを取る、あるいはプロの方は、だしを引くといいます。
取るというのは、材料をゆでた汁を取るから、取るというのではないかと。
それから引くというのが、素材からうまみや香りだけを引き出すと。
臭みなどは出さないでと、そういう意味が込められているといいます。
材料を水で加熱するわけですけれども、やり方を変えると、例えば、汁を使わないで材料だけ使う場合がゆでるになるんですね。
そして、汁に味を付けて材料に吸わせると、これが煮るということで、関西は炊くとも言いますけれども、水を使って加熱するにもいろんなやり方があるということになります。
言われてみればという感じがしますね。
そうですね。
例えば人をだしに使うなんて言い方もしますけれども、これは自分のためにいいところだけ使って、あとを捨ててしまうと、これがだしを取ったあとのようだということで、使われているようですね。
たまには家庭で本格的なだしを取ってみたいですね。
以上、だしの話でした。
トクする日本語、杉原アナウンサーとお伝えしました。
にじまると一緒に各地の空を散歩する、にじさんぽです。
気象予報士の奈良岡さんとお伝えします。
きょうはこれから雨の範囲が広がってきます。
それでは空の散歩に出かけましょう。
まずはこちら、唐津城が見えています。
佐賀県唐津市の様子です。
やっぱりちょっと雲が広がってるんですかね。
そうですね。
どんよりとしていますね。
このあと雨が降りそうです。
あすの日中も雨が降って、雷を伴うこともありそうです。
冷たい北風も強めに吹きそうですね。
日ざしが見えず、ずいぶん寒空という印象ですね。
さて続いては、鳥取県江府町からの眺めで、見えているのは大山です。
きのうから2日間、県警本部が冬山での遭難を想定した救助訓練を行ったそうなんですが、こういった地域では、本当に気をつけていただきたいですよね。
そうですね。
今、青空も見えているようですけれども、夜になりますと、雨が降りそうで、山では雪になるかもしれません。
あすも雨で、午後は雷雨のこともありそうです。
続いて、三重県熊野市内の様子です。
林業が盛んなこちらの地域では、きのう、ひのきや杉などの木材の初競りが行われたそうです。
こちらもあんまり日ざしは見えませんね。
雲の多い天気になっていますね。
これから夜遅い時間に雨が降りだしそうです。
そしてあすの朝にかけて雨となりそうです。
続いて、山梨県。
こちらなら、いつもなら富士山が見える地域だと思うんですけども、きょうは厚く雲がかかっていますね。
見えないですね。
このあとも雲の多い天気が続いて、雪か雨が降ることもありそうです。
あすも傘の出番となりまして、雨になりそうなんですけれども、雪になるということもありますので、お気をつけください。
続いて、水戸市にある偕楽園の様子です。
梅の開花が今月初めごろに始まったそうで、園内には約3000本の梅が植えられていまして、例年だと3月上旬に満開を迎えるそうですよ。
ちょっとお天気は、ちょっと残念ですね。
雲の多い天気ですね。
もう少ししたら雨、雪が降りそうです。
そのあと、夜いったんやみそうなんですけれども、またあすの朝から雨、雪、降りそうです。
続いて北海道余市町です。
連続テレビ小説のマッサンの舞台が、ようやくこちらに移りましたけれども。
そうですよね。
雪がしっかり積もってますね。
そして、日ざしもほとんど届いていないようですね。
夜は雪が降ることがありそうです。
そしてあすも雪で、あさっては、雪でさらに風も強く、ふぶきそうです。
では、改めて全国のあすのお天気をお願いします。
広く雨や雪が降りそうです。
日中は東北の辺りまでは平野部、雨という所が多そうですから、雪の量の多い所、雪崩に注意をしてください。
雨の所も雷を伴って、雨足強まることもありそうです。
2015/01/21(水) 14:05〜14:55
NHK総合1・神戸
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