海外の嘘ニュース・ジョークサイトを区別するための2.5ステップ
- 2015/01/29
- 00:08
Facebookの発表した新たな対策(参考)などで、最近話題になっているのが嘘ニュース・ジョークニュースを配信するいたずら系のサイト。日本では何と言っても「虚構新聞」が有名だが、海外にも同じような事をやっているサイトはごまんとあり、日本のネット上にも輸入されて本当のニュースと勘違いされる例が多発している。
代表的な嘘サイトの例は以下のリストを参照。よく「海外版虚構新聞」と呼ばれるが、念の為言うと虚構新聞が運営している訳ではない。
・ 「うそニュース」に気をつけろ! 海外版「虚構新聞」のリスト - NAVER まとめ
・ FAKE. News websites you shouldn't trust | Hoax of fame | Tumblr
・ News satire - Wikipedia, the free encyclopedia
しかしここに挙げられているのは膨大な嘘サイトのごく一部に過ぎず、近頃は新興や零細のサイトが次々とネット上を賑わしていてなかなか全てを把握できない状況である。そうなるともはやサイトの真偽は自力で見極めるしかない。
幸いというか何というか、嘘サイトは大抵どこかで「このサイトは冗談だよ」と自白しているので、コツを知っていれば見分ける事はそう難しくない。初歩的な事なので分かっている人には釈迦に説法かもしれないがお許し願いたい。
①「satire」という単語を覚える
意味は「風刺」。1回覚えれば次からわざわざ覚え直す必要は無いので0.5ステップ分。
②「About us」「Disclaimer」「FAQ」あたりを見る
それぞれ「このサイトについて」「免責事項」「よくある質問」の意味。だいたいこういう所でネタばらししている。
③「satire」と書いてないか探す
この単語(あるいは形容詞形の「satirical」、動詞形の「satirize」など)を見つけたら99%嘘サイト。「satir」までをキーワードにしてページ検索すれば確実。以上。
嘘サイトの多くは自分たちの目的は社会風刺であると自称する。「誰々が自殺しました。ご冥福」みたいな嘘が何をどう風刺しているのかは理解に苦しむが、とにかくどこかに「satire」という単語を見つければそこは嘘ニュースサイトである可能性が高い。ついでに「fake(偽)」とかの単語も探すとなお良い。
実例を見てみよう。下はアメリカの嘘ニュースサイトの代表格「The Onion」の画面。当然上述のリストにも載っているが、一例として紹介する。サイトの作りは一見まともなニュースっぽく見える(英語が読めてもよく見ないと結構分からない)。

一番下の方に「FAQ」があった。

「FAQ」のページを確認。だいたいどのブラウザもCtrl+Fでページ内検索窓が出る(画像はGoogle Chrome)。

「sat」くらいまで入力したところで「satirical」「satirized」という単語を発見できた。

応用として、Googleの検索オプションなどでサイト全体を一度に検索してしまえばステップ②が要らなくなる。
文脈によって違う理由でこれらの単語を使っている可能性は無きにしもあらずだが、これだけでとりあえず英文が読めなくても結構な精度で嘘サイトが判別できる。(なに、そもそも英語が読めないなら英語のニュースで情報収集しようとするなって?それを言っちゃあおしめぇよ…)
ただし、「『satire』があったら嘘サイト」はかなりの確率で言えるが、「『satire』が無かったら嘘サイトじゃない」はあまり精度高くないのでご注意を。どこにもネタばらしが無くひたすら嘘を書き連ねるサイトも珍しくはない。
「海外のとか言いつつこの方法じゃ英語のサイトしか分からないだろ」と言われそうだが、スペイン語だろうがアラビア語だろうが中国語だろうが今の時代は機械翻訳という便利なものがある。Google翻訳なりYahoo!翻訳なりを上手く使って、それっぽい箇所を訳してそれっぽい言葉が出てくるかどうかで何となく判断できる。ヨーロッパの言語やアラビア語などの場合、Google翻訳を使って英語に訳した方が分かりやすいかもしれない。
その他の方法
・サイト名+「satire」「fake」などでググってみる
基本。英語が分からなくても、たくさんヒットしたら怪しいと大雑把には分かる。
・他のメディアが同じニュースを報じてるかチェックする
これも基本。聞いた事も無いようなメディアが特ダネを独占してるのは怪しい。ただし情報横流しのバイラルメディアに転載されてるだけなら何の確証にもならないし、時に大手の有名メディアですら嘘ニュースに釣られる事があるので注意が必要。嘘サイトに釣られまくる事で有名な某国営メディアとかもある。
・「Real or Satire?」 を使う
あまり知られてないがかなり便利。真偽を知りたいサイトのURLを入力すると本物か嘘サイトかソース付きで教えてくれる。「本物のニュースサイトだけど政治的に偏っているので情報の保証はできない」とかもある。あくまでユーザーによる共同編集方式(Wikipediaと同じ)なので、必ず正しいとは限らない。
「Flappy Birdの作者が自殺」は嘘ニュース。元ネタのHuzlersは「読者の疑う心を養うため本物のニュースと風刺ネタを混ぜている」との事。 http://t.co/K1RqtdAazg
— ネット上のデマまとめ (@jishin_dema) 2014, 2月 10
「グーグルアースでSOS発見、無人島で遭難した女性が7年ぶり救助」→ジョークサイトのネタ。SOSの空撮写真はキルギスの紛争地帯のもの。 http://t.co/k2Fu7Dl0cs
— ネット上のデマまとめ (@jishin_dema) 2014, 6月 7
「シャチの群れが捕鯨船を襲い日本人16人死亡」→ネタ元のhttp://t.co/Gn2Py3h7Pzはジョークサイトです。 http://t.co/wxwDZsNcNF http://t.co/vzoLmDVlCg
— ネット上のデマまとめ (@jishin_dema) 2014, 8月 7
【再掲】「ノーベル委員会がオバマ大統領に平和賞返上を要請」は嘘ニュース https://t.co/sfv6FL1NUg https://t.co/IKeReBmd4Y
— ネット上のデマまとめ (@jishin_dema) 2014, 8月 21
「バンクシー逮捕」→ネタ元のNational Reportはジョークサイトです http://t.co/V0HapOKGkW 写真も無関係 http://t.co/xWljWvlZO6
— ネット上のデマまとめ (@jishin_dema) 2014, 10月 20
「エクアドル大統領が国旗を中国風に変更するよう提案」→同じ話がジョークサイトに載ってるので恐らくこれが元ネタ http://t.co/n2olv07eWP 「内容は全て娯楽目的のフィクション」とのこと http://t.co/C4fT7vAyYe
— ネット上のデマまとめ (@jishin_dema) 2015, 1月 10
代表的な嘘サイトの例は以下のリストを参照。よく「海外版虚構新聞」と呼ばれるが、念の為言うと虚構新聞が運営している訳ではない。
・ 「うそニュース」に気をつけろ! 海外版「虚構新聞」のリスト - NAVER まとめ
・ FAKE. News websites you shouldn't trust | Hoax of fame | Tumblr
・ News satire - Wikipedia, the free encyclopedia
しかしここに挙げられているのは膨大な嘘サイトのごく一部に過ぎず、近頃は新興や零細のサイトが次々とネット上を賑わしていてなかなか全てを把握できない状況である。そうなるともはやサイトの真偽は自力で見極めるしかない。
幸いというか何というか、嘘サイトは大抵どこかで「このサイトは冗談だよ」と自白しているので、コツを知っていれば見分ける事はそう難しくない。初歩的な事なので分かっている人には釈迦に説法かもしれないがお許し願いたい。
①「satire」という単語を覚える
意味は「風刺」。1回覚えれば次からわざわざ覚え直す必要は無いので0.5ステップ分。
②「About us」「Disclaimer」「FAQ」あたりを見る
それぞれ「このサイトについて」「免責事項」「よくある質問」の意味。だいたいこういう所でネタばらししている。
③「satire」と書いてないか探す
この単語(あるいは形容詞形の「satirical」、動詞形の「satirize」など)を見つけたら99%嘘サイト。「satir」までをキーワードにしてページ検索すれば確実。以上。
嘘サイトの多くは自分たちの目的は社会風刺であると自称する。「誰々が自殺しました。ご冥福」みたいな嘘が何をどう風刺しているのかは理解に苦しむが、とにかくどこかに「satire」という単語を見つければそこは嘘ニュースサイトである可能性が高い。ついでに「fake(偽)」とかの単語も探すとなお良い。
実例を見てみよう。下はアメリカの嘘ニュースサイトの代表格「The Onion」の画面。当然上述のリストにも載っているが、一例として紹介する。サイトの作りは一見まともなニュースっぽく見える(英語が読めてもよく見ないと結構分からない)。
一番下の方に「FAQ」があった。
「FAQ」のページを確認。だいたいどのブラウザもCtrl+Fでページ内検索窓が出る(画像はGoogle Chrome)。
「sat」くらいまで入力したところで「satirical」「satirized」という単語を発見できた。
応用として、Googleの検索オプションなどでサイト全体を一度に検索してしまえばステップ②が要らなくなる。
文脈によって違う理由でこれらの単語を使っている可能性は無きにしもあらずだが、これだけでとりあえず英文が読めなくても結構な精度で嘘サイトが判別できる。(なに、そもそも英語が読めないなら英語のニュースで情報収集しようとするなって?それを言っちゃあおしめぇよ…)
ただし、「『satire』があったら嘘サイト」はかなりの確率で言えるが、「『satire』が無かったら嘘サイトじゃない」はあまり精度高くないのでご注意を。どこにもネタばらしが無くひたすら嘘を書き連ねるサイトも珍しくはない。
「海外のとか言いつつこの方法じゃ英語のサイトしか分からないだろ」と言われそうだが、スペイン語だろうがアラビア語だろうが中国語だろうが今の時代は機械翻訳という便利なものがある。Google翻訳なりYahoo!翻訳なりを上手く使って、それっぽい箇所を訳してそれっぽい言葉が出てくるかどうかで何となく判断できる。ヨーロッパの言語やアラビア語などの場合、Google翻訳を使って英語に訳した方が分かりやすいかもしれない。
その他の方法
・サイト名+「satire」「fake」などでググってみる
基本。英語が分からなくても、たくさんヒットしたら怪しいと大雑把には分かる。
・他のメディアが同じニュースを報じてるかチェックする
これも基本。聞いた事も無いようなメディアが特ダネを独占してるのは怪しい。ただし情報横流しのバイラルメディアに転載されてるだけなら何の確証にもならないし、時に大手の有名メディアですら嘘ニュースに釣られる事があるので注意が必要。嘘サイトに釣られまくる事で有名な某国営メディアとかもある。
・「Real or Satire?」 を使う
あまり知られてないがかなり便利。真偽を知りたいサイトのURLを入力すると本物か嘘サイトかソース付きで教えてくれる。「本物のニュースサイトだけど政治的に偏っているので情報の保証はできない」とかもある。あくまでユーザーによる共同編集方式(Wikipediaと同じ)なので、必ず正しいとは限らない。