香ばしい香りとふんわりとした食感。
やさしい味わいがうれしいおやつパン。
それがたくさん登場する絵本がこちら。
「からすのパンやさん」。
このかわいらしいパンの数々が４０年以上前から多くの子どもたちを魅了し続けています。
お話の生みの親かこさとしさん。
どんな思いを絵本に込めたのでしょうか？さあおやつパンを片手に子どもの心を思い出してみましょうか？光る石をたどれば行き着く不思議な家にあのお菓子の家のヘンゼルとグレーテルの末裔が暮らしています。
彼らが振る舞うおいしいお菓子の物語をご賞味あれ。
あ〜あったあったあった。
これこれ…。
うわっすごい懐かしいなこれ。
ええ？あ〜これあったな〜。
どうしたの？何に興奮してるの？あっどうも。
何でしょうか？何懐かしいとか。
これ覚えてない？かまど。
覚えてるわよ。
「からすのパンやさん」。
これね姉ちゃんがこんな事書いてるからさちょっと引っ張り出してきたんだけど。
見て。
それで「からすのパンやさん」を読んでた訳ですね。
そうそうそう！この絵本にねかわいいパンがたくさん載ってるんですよ覚えてる？見てよほら！それですよそれ。
これ懐かしいね。
ちょっとすごくかわいいねこれ。
いやいやすてきすてき。
これお話もすごい面白いんですよね。
お話ね。
ね〜。
いいお話だったでしょ？お話は正直覚えてないです。
覚えてないの？絵がやっぱり印象的で。
すごい味わい深い物語なんですよ。
…という事で今宵ひもとくのは「からすのパンやさん」のおやつパン。
森でパン屋を営むからすの夫婦は今日もてんてこまい。
パン屋の仕事に加え４羽の子どもたちが手のかかる盛りなんです。
泣いたり騒いだり両親を困らせてばかり。
そんなやんちゃな子どもたちがふとしたきっかけで大変身。
子どもたちが手伝うようになりこんなにホカホカでツヤツヤなパンが出来上がります。
更にユニークなアイデアが次々と生まれ…。
こ〜んなにたくさんのおやつパンが誕生。
なんと全部で８４種類！見ているだけで楽しくなるものばかり。
あっという間におやつパンは大人気。
からすのパンやさんは森で評判のお店になったというお話。
めでたしめでたし。
このページは何度見ても飽きないな。
だっていちごパンきつねパン…。
すごいうっとりされてるとこ申し訳ないんだけどどのパン作んの？それなんですよ！どれもこれも捨てがたいんだけどねちょっとかまどいい事思いついちゃいました僕は。
えっ何何？これを見て！「からすのパンやさん」の親子。
親子ね。
これを作ります！えっ？すごいね。
そのぶっ飛んだアイデア…。
両親と子ども４羽。
これを作っちゃいます！やっちゃいますか。
はいじゃあキメテどうぞ！はい！生地の特性を見極めて見た目も楽しいパンを作ります。
いってみよう！あのねパンは結構作ってるからね生地は任しといて！「任せといて？」そう？甘いんですよね。
何？微妙に違うの。
微妙に違う？心してかかって下さい。
えっ？だってまずはこの粉類とお塩を合わせるでしょ？後で生地に色をつけやすいように白いパン生地を作っていきますので卵は要りましぇ〜ん。
そうなんだ。
早速違うね。
違うでしょ。
そしたら水と牛乳。
温めてありますよ。
そこにイーストを混ぜて下さい。
よ〜く溶かしまして…。
はい。
じゃあオキテどうぞ！はい！ほう！ハチミツ！そうなんです。
ハチミツを入れると生地がしっとりするのと伸びがすごくよくなりますので形を作りやすくなります。
食感もよくなるしね。
そしたらさっきの粉あるでしょ？あれと合わせて。
これ手で混ぜていいんだよね？はい。
もういっちゃいますよ。
これは楽しいですよ。
あんまりないじゃんこういう手触りは。
これ粉と合わせるのが難しいんだよな。
手にくっつくんだよな。
フフフフッ。
よっ！はっ！いや本当ね随分プロっぽいよ。
プロっぽい？よっ！はっ！いや本当ねうん…。
くっつかないね。
じゃあそれまたボウルに入れて…。
入れますか。
はいはいきれいにラップしたね？それでオーブンにゴーですよ。
ＯＫ。
「からすのパンやさん」の作者かこさとしさん。
現在８８歳のかこさんには今でも後悔している青春時代の思い出があります。
幼い頃から日本は戦争の真っただ中にありました。
当時のかこさんの夢は軍人になる事。
周囲の若者たちと同じように国のために命をささげるのだと考えていました。
しかし終戦後価値観は一変。
あんなにもてはやされた軍人たちは鳴りを潜め大人は新しい時代が来たと言い始めます。
その変化にかこさんは戸惑い時代に流され軍人を目指した自分を恥じたといいます。
これからの日本を担う子どもたちのために何かできないか。
そう考えたかこさんは…セツルメントとは人々の生活を改善するための支援活動。
かこさんはここで子どもたちに紙芝居の読み聞かせを始めます。
そこでは子どもたちに驚かされる事ばかりだったというかこさん。
例えばこちらアリの世界を舞台にした物語。
（かこ）ここの子のアリと次の子の…どういう感じなのかというのをそういうまで…更に子どもたちが次々と新しい遊びを考えつく発想力にもびっくり。
その過程をかこさんがまとめたのがこちらの本。
例えばおなじみの鬼ごっこ。
オニの入れないさまざまな島を作って遊ぶしまおに。
影を踏んだらオニに捕まえられるかげふみおになど遊ぶ場所や状況によって子どもたちは無数のバリエーションを生み出すのです。
絵本の中でもからすのパンやさんを大評判にしたユニークなおやつパンは子どもたちのアイデア。
ページをぎっしり埋め尽くす楽しいパンの数々を見ていると子どもたちの発想力を心から大切にしているかこさんの思いが伝わってきますね。
確かにさ子どもたちの発想力ってものすごいもんね。
すごいね子どもたちっていうのは。
子どもは自由ですからね。
じゃあパン生地に色をつけていきますよ。
分かりました。
やりましょう！よっしゃ！作ろう。
あれ？かまどこれ…。
はいはい。
このパネル用意してくれたの？そりゃそうでしょう。
これがないと困るでしょ？すごい見やすい。
よく見て下さい。
これ色的にはやっぱり黒が多いのかな？あと白も多いかな？その帽子の所？コックさんの。
…もそうだしおもちちゃん。
こういうふうにね…。
おもちちゃんね。
色がそれぞれ分量が違うのでドドンとほら前を見て下さい。
分けときましたよ分量ごとに。
さすがかまど。
今日はサービス満点だね。
あのね後で肩もんでくれる？分かりました。
３等分しての1/3が白です。
色をつけずにそのまま使います。
もう1/3が黒です。
黒はねここにねココアパウダーで色をつけるんですよ。
ココアパウダー？黒ね。
はい。
残りの1/3を更に３つに分けました。
子どものからすの色にしますよ。
じゃあ色づけのオキテどうぞ！はい！えっ？どういう事？パウダーを溶かす水があるんですけどね。
少ない！そうなのよ。
それぐらいの水分量でやってもらわないと生地がドロドロになっちゃうの練り込もうとすると。
そういう事か！だからこのパウダーにしてみました。
さすがだねかまどは。
じゃあ生地に練り込んでいきましょうか。
どうやって練り込むの？これ。
パウダーを…。
今練ったやつね。
それをトトンと置きましょう。
半分に折って切るようにって言うのかしら？こういう事？まず向こう側に押す。
押す押す…。
そうそう。
そういうのやってるとどんどん混ざり込んでくでしょ？お〜！すごいすごい…。
ほらほらほら！そこら辺にまで来ると後は手で…手のひらでギュッて押すみたいな。
こういう事ですか？うん。
うまいですうまいです。
そういう事ですね。
お邪魔したのは愛知県にあるパン屋さん。
お店を営む…何でも「からすのパンやさん」の大ファンなんですって。
実は石川さん「からすのパンやさん」と同じく４人の子どもがいるのです。
絵本のようにお店と子育てで大変な時期があったといいます。
小さい頃からこの絵本に親しんできた４人の子どもたち。
今では積極的にお手伝いをしてくれる子どもたち。
お店のイベントを手伝うのは双子の日美子ちゃんと由佳子ちゃん。
愛知県に見つけた「からすのパンやさん」。
将来が楽しみですね。
はい成形していきましょう。
よし。
ちょっとかまどこれ見て。
うん？ハハハハッ…。
何で笑うの？いやいや…。
うんうん。
これをちょっとガイドにねいい感じにしていきたいんだけど。
ああいいですね。
それがパンになると思ったらうれしくなるね。
本当？うんかわいいです。
よし作っていきましょう。
まず頭ね。
頭は丸く伸ばすだけだから…。
このぐらいかな？下書きに合わせてみたらいいんじゃないのかしらね。
ペーパーを…。
ペーパーをちょっと上にひくでしょ。
はい見えてるね。
そこにちょっと…。
ちょっと置いてみたら…。
ちょうどいいじゃんほら！お〜これすごい！よっしゃ〜どんどんいきましょうよ。
どんどん複雑になっていきますよ。
じゃあまずオキテどうぞ。
はい。
えっ？どういう事？畳んではい。
胴体はだ円形にしたいんですけどどうします？えっ？だ円形だからちょっとピュッピュッてつまんでピュッて伸ばせばいいんじゃないの？ファンファンファンファンファ〜ン。
何それ。
残念の音ですよ。
えっ違うの？そんな簡単じゃないの？そうなのよ。
だからねちょっとやってほしいんだけど丸くまず伸ばすの。
伸ばしてそれを半分に折ってギョーザみたいな感じかな？そのつなぎ目上にして潰すって感じ。
ほらだ円になった！お〜！こういう事か！これね生地ほら一晩寝かせたでしょ？だから空気をたっぷり含んでる訳生地の中にね。
それを部分的に引っ張ったりとかいろいろすると何て言うか空気のバランスが変わるって言うのかしら…。
均等にならない。
そう均等にならないの。
じゃあここにもしこういう丸い生地があったとしたら何かこの辺をこうやってやってペペペペッてやって「はい横になりました」みたいなのは駄目って事ね。
そうしちゃうとね焼いた時になってほしい形になんない訳よ。
何か今までさ丸いパンしか作ってこなかったからさちょっと知らなかったねこれは。
知らなかったでしょ？じゃあそれを胴体と頭とひっつけようか。
この辺だけでいいんだね。
ハハハハッ…。
ほらぴったりこれ！できましたね。
よしどんどん作りましょう。
はいこっから大変よ。
じゃあ最後尻尾いって下さいよ。
尻尾どんな形になってる？尻尾はね複雑ですよこれ。
ちょっと複雑に描いちゃったな。
まずね丸く伸ばして。
うんそうそう向き変えて…。
扇形に折ると…斜めにして扇形にするでしょ。
そこに切り込みを入れますが…。
カードで。
深くもっと深く…。
こんぐらいか。
はいはい…。
斜めからぐっと入りました。
尻尾の完成です。
これでくっつけますかね。
面白いな〜。
何かかわいいじゃないですか。
かわいいね〜これ。
よいしょ！いやいやすごい面白い。
これ２次発酵？はい。
うわ〜かわいいかわいい。
あっかわいい。
ちょっと一息ＴｅａＢｒｅａｋ！絵本の世界だけじゃないこんな面白パンがあるのよ〜。
まずはこちらかめパン。
親子で重なり合ってるところがとってもキュート。
そしてうさぎくまぶた！みんな愛きょうたっぷりね〜。
さてこちらは何でしょう？正解は…。
もう分かったかしら？はさみで〜す！こんなものにチャレンジした人も。
なんと握りずし！卵と隣はエビですね！うん？このニョロ〜ンとしたものは…そううなぎ！何だかやけにリアル。
みんないろいろ考えるのね〜。
楽しいね！楽しすぎるね。
本当にあるんですねあれ。
あるよ。
うなぎパンとかどうよ。
食べてみたい。
かわいいね。
ほかのパンも。
（オーブンの電子音）あっかまどピ〜ッて。
鳴りましたね。
焼けました？焼けました！見てみて。
来た来た。
また子どもたちかわいい。
これ小鳥たちが今もしかしてピ〜ッて言ったのかな？うまい事言いましたね。
おにいさんうまい事言いましたよ。
これ熱いから気を付けてね。
よっ。
おなかいっぱいになりそうなパンなんだけど。
かまど見てよこれ。
かわいい！いい感じです。
（チャイム）あっ姉ちゃん！姉ちゃんお帰り！からすのパンやさん出来てるよ！絵本の世界から飛び出したようなからすの親子パン。
細かい所も丁寧に作ってとっても愛らしく出来たでしょ？見ているだけでウキウキワクワクしちゃう！からすの親子を作っちゃうヘンゼルの発想力グレーテルも褒めてくれるかしら？６０年以上にわたって子どもたちのためにお話を書き続けてきたかこさとしさん。
２０１３年４０年ぶりに４羽の子どもたちのその後の物語を書き下ろしました。
子どもたちは成長しそれぞれおかしやさんやおやさんそばやさんてんぷらやさんに。
４羽それぞれが試行錯誤しながら自分のお店を切り盛りする様子が描かれています。
自由な発想を大切にしながら自ら学び判断できる大人になってほしい。
絵本にはかこさんの変わらぬ願いが込められていました。
今日の「グレーテルのかまど」いかがでしたか？からすのパンやさん一家を作ってみて「こういう形もできるんだ！」とワクワクしちゃいました。
そういう自由な発想っていうのはとても大切で大人になっても忘れずにいたいなとそう感じました。
ではまたこのキッチンでお目にかかりましょう。
ではちょっと失礼して。
頂きます！どうぞ。
よしどうしようかな？ちょっとね…。
ねえすっごいかわいいんだけど。
いっぱいあるからな〜。
その６羽のてんこ盛り。
最高のかわいさなんだけど。
かわいいでしょ？かわいい！姉ちゃんにねここ食べられちゃったけどね。
ちょっと尻尾食べちゃったの？じゃあねかまどこの帽子の部分いきます。
食べんのもったいないからね。
だから尻尾だけとかなっちゃうもんね。
頂きます。
あ〜！えっ？どう？もっちもちでねおいしいですね！おいしい？いやかわいくておいしくて見た目で楽しめて最高のパンじゃない？これ。
じゃあちょっと味のついたやつ。
羽根もらっちゃいます。
それ何味だっけ？これはねカレーです。
ああもいじゃった。
頂きます。
残酷な気もする。
おお！風味がこれもう…。
かまど俺思ったんだけどさ。
何何？こんな楽しいパンを作れる僕の発想力ってすごいね！いやいやよかったと思います。
でおいしいんでしょ？おいしいですよ！おいしいのは誰のせい？えっ？かまどのおかげです。
そうでしょ？頑張りましたね。
ちょっとこれも食べちゃおう。
阪神・淡路大震災２０年
2015/01/21(水) 00:00〜00:25
ＮＨＫＥテレ１大阪
グレーテルのかまど「からすのパンやさんのおやつパン」[字][デ][再]
森でパン屋を営むからすの夫婦と４羽の子どもたちのハートウオーミング・ストーリー「からすのパンやさん」。ユニークでかわいらしいパンの数々に刺激されヘンゼルも挑戦！
詳細情報
番組内容
４０年以上に渡って親しまれている絵本「からすのパンやさん」。森でパン屋を営むからすの夫婦と４羽の子どもたちのハートウオーミング・ストーリー。作中には、ユニークでかわいらしいおやつパンがたくさん登場。作者かこさとしさんのインタビューを交え、物語に込められた「子どもの無限の可能性を応援したい」というメッセージの根底に迫ります。スタジオではヘンゼルが、“からすのパンやさん”一家をクリエイティブに再現！
出演者
【出演】瀬戸康史，【語り】キムラ緑子
ジャンル :
ドキュメンタリー／教養 – カルチャー・伝統文化
バラエティ – 料理バラエティ
情報／ワイドショー – グルメ・料理
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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