きょうの料理 割合で味を決める!村田吉弘の冬の献立「日々の一汁三菜」 2015.01.20


(一柳)
ほかほかご飯に3つのおかずそして汁物。
一汁三菜と呼ばれる日本伝統の献立スタイルです
ユネスコの無形文化遺産に登録された和食。
その一汁三菜がさまざまな食材を使いバランスよく栄養がとれると今世界から注目を集めています
ですが毎日作るとなるとそれぞれをおいしく味付けるのが大変ですよね。
そんな時これさえ知っておけば安心
加える調味料の割合に秘密があります。
これで和食上手も夢ではありません。
教えて下さるのは京都の料亭の三代目主人村田吉弘さん
料理は科学との考えから生まれたシンプルで分かりやすい和食の方程式を教えて頂きます
これで今日から四季折々の食材で日々の献立とおもてなしの献立の両方が作れますよ

(テーマ音楽)今年度の「きょうの料理」では春夏秋冬の年4回それぞれの一汁三菜を日々の献立とおもてなしの献立の両方で村田さんに教えて頂きます。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
そして今日と明日の2回はシリーズの最後という事でこれまで教えて頂いた割合を復習しながら進めていきたいと思います。
寒い冬にはぴったりのこちら献立ですね。
そうですね。
体の温まるしょうがとかそれからかたくりでとろみをつけたりとかしまして体が温まりやすいように作ってますからね。
その季節ごとにそうやって調味料というのも変えて割合はでも変わらず。
割合は変わりませんね。
その変わらない基本の割合がこちら。
あとはだしであったりお酒であったり酢であったりするわけですけどね。
それによって色んなものが簡単に出来ますからね。
この「1:1」っていうのをまず覚えといて下さい。
シンプルな割合を使って作る冬の献立こちらです。
まずは「蒸し鶏のあんかけ」です。
これ電子レンジを使って簡単に作る事ができますからね。
鶏肉はしっとりと仕上がりますから。
あんにもうまみが凝縮されてますからそれをソース代わりにとろみをつけてこうやってかけて頂くと非常においしいですね。
続いて「白菜のからしあえ」です。
白菜おいしくなってきてますけどね。
味のベースはしょうゆみりんと酢で三杯酢を作ってます。
からしと黒こしょうがアクセントになってますね。
続いて3品目が「寄せ卵」です。
卵ってなかなかバリエーションが少ないんですけどもこういうふうな形にして頂くとお子さんも喜んで食べて頂けると思います。
そして最後は「おぼろ汁」です。
これは非常に体が温まる汁物ですね。
具材は豆腐だけですのでそれに葛をひいてしょうがを載せる事によって冬場にはほんとにいいお吸い物になりますね。
それでは作り方を教えて頂きましょう。
まずは「蒸し鶏のあんかけ」から教えて頂きます。
それではあんかけの元になる合わせ地割合を教えて頂きましょう。
はい。
しょうゆみりんは「1:1」ですけどもそれにお酒が「8」入ってます。
それでは今回の分量をご紹介しましょう。
アルコール分をとばすために一煮立ちさせて冷ましたものがこちらにあります。
そこに鶏肉をつけます。
こうしてつけて今度はどれくらい?半日ぐらい置いたものがこちらですね。
薄味ですけどね半日ぐらい置きますと中まで味がず〜っと入っていきますからね。
中まで均一の味に染み込みますね。
これを…。
これをラップして…かけたものがこちらにございますけど。
こちらですね。
もうこれだけでおいしそうな感じですけども。
いい香りがしてきましたね。
そして…。
鶏肉を取り出します。
そしてこれを…。
こしていくんですか。
もろもろしたたんぱく質が凝固したものが入ってますでしょ。
澄み切った汁が出てきましたね。
下は澄み切ってますよね。
脂も取れてますよね。
こうして今度この蒸し汁を…。
これを火にかけて。
火にかけます。
強火でいいですか?強火で大丈夫ですよ。
煮立ってくる間に水溶きのかたくり粉をこう入れます。
こう白濁してるのがだんだんと透明になってきますね。
これでもうOKですね。
火を止めまして。
ここに入るのはしょうが汁。
ここにしょうが汁を入れます。
はい。
そして先ほどの鶏肉に。
この鶏にねたっぷりとソース代わりですからねこのようにかけて頂きまして。
そこに…。
柚子の皮。
うわ〜いい香りですね。
このしょうがの香りと柚子の香り。
この柚子の香りね。
これで冬の…。
まず一品目出来上がりです。
「蒸し鶏のあんかけ」が出来ました。
薄味ですけど結構味がしっかりバランスがとれてますよね。
そして同じ割合でこんなお料理もご用意頂きました。
葛の代わりにゼラチンを溶かしまして鶏と一緒に冷やし固めたらこのようになります。
「鶏の煮こごり」もこういうふうに出来るんですね。
それでは材料で復習しましょう。
しょうゆみりん酒の割合は「1:1:8」でした。
一煮立ちさせてアルコールをとばしてから鶏肉と一緒にレンジにかけます。
水溶きかたくり粉でとろみをつけたら鶏のうまみもたっぷりのあんになります。
続いてあえ物です。
白菜はこちらですね。
軸の部分を3cmぐらいに切って拍子木にしてます。
葉っぱの部分は色々鍋物とかに使って頂いたら。
こちらで沸騰してるお湯がございますけども。
こちらにこれを入れていきます。
これ白菜の軸の部分ですからどれくらい入れておいたらいいですか?ちょっと半透明になってきますからね。
すぐ…あんまり長い事やってるとせっかくシャリシャリとした感じがなくなりますのでね。
ではその間にこちらで三杯酢を作っていきましょう。
割合は?これはわり…覚えやすい「割合」ですね。
「わりあい」簡単でしょ。
あっ。
そうですね〜。
それでは今回の分量です。
どれも30mずつ使います。
覚えやすいですね。
はい。
これがもう混ぜたもの。
これ混ぜたものですね。
そうこうしてるうちに…。
この白菜も…。
もう白菜が透明感が出てきましたね。
これでいいんです。
これで火を止めて。
はい。
これを熱いうちにお湯を切ってこの中入れます。
熱いうちにもう入れてしまうんですね。
熱いうちに入れますとギュッと染み込むんです。
ちょっと混ぜといて下さい。
そうするとしばらく置きますとこのようになります。
こちら冷ましたものなんですね。
随分もう色が染み込んでいる感じありますね。
ここにからしを溶きます。
からし。
ちょっとだけこの汁を…。
こちらのからしの方に入れて。
入れて頂いて。
ここに溶いて頂いて。
はいこれで出来上がりですね。
こちらに出来上がったものございますけどもあと上に黒こしょうなんかをちょっと振って頂くと非常にしゃれたものになりますね。
同じ割合で…。
こちら「ごまなます」を作ってますけども。
これにごまのペーストを入れましていつも作られるなますのようにしたらおいしい酢の物になりますね。
それでは材料で復習していきましょう。
三杯酢の割合はしょうゆみりん酢「1:1:1」です。
それぞれ同じ分量を加えます。
ゆでた白菜が熱いうちに三杯酢に加えて味を染み込ませましょう。
ここでこれまでの放送を振り返りながら復習をしましょう。
シンプルな基本の割合でさまざまな料理をご紹介してきました。
まずは「しょうゆ:みりん」「1:1」の基本の割合からです。
しょうゆの塩気とみりんの甘みで甘辛い味付けのおかずが作れます。
例えば「レンコンのきんぴら」などの和食では定番の炒め物。
常備菜にもなりご飯も進むおかずが簡単に作れますね。
更にここに酒を「2」加えると肉料理の割合になります。
酒はだしの代わりとしてうまみと照りを加えます。
「鶏つくね」や「牛肉の八幡巻き」をご紹介しました。
魚料理は「1:1:4:4」。
酒を「8」でもいいのですがもったいないので半分水にしています。
酒で独特の匂いを和らげふっくらおいしい煮つけが出来上がります。
季節のさまざまな魚で楽しみましょう。
この応用として煮汁の割合を覚えましょう。
先ほどの酒と水の分量をだしに替えて「1:1:8」です。
色んな食材に広く使える煮汁でした。
まただしまで飲めてしまう優しい味にするにはだしを増やして「1:1:15」にします。
酒を加えて「あさりの酒蒸し」にしたり「おでん」の煮汁としても使えますよ。
全てしょうゆとみりんは「1:1」。
そこに酒やだしを加えるだけで味付けは決まります。
基本さえ覚えておけば例えば季節ごとに今の時期ですとしょうがとかそういうものを加えてもいいわけですよね。
香りとかはその時期時期のものをやって頂ければいいと思います。
色々なアレンジをして。
そやからみりんとおしょうゆが「1:1」というのが一番肝心なんで。
何回も「いちいち」言いますけど。
ふふふふっ。
いちいち覚えておけばいいですね。
そして続いては新しい割合をご紹介します。
「寄せ卵」です。
卵料理の味付けの割合を教えて頂きます。
さあこちらに。
耐熱ボウルにこうやって卵が割り入れてありますけども。
ここに合わせ地を入れるわけですね。
今回は卵6コ使います。
この合わせ地の割合ですけども…今回は卵が6コ入ってます。
そして合わせ地の量は…。
これを…。
卵をまずは混ぜ合わす。
混ぜ合わしてここにこの合わせ地を入れます。
これでよくかき混ぜてラップをして…2分かけたものが…。
こちらに。
こちらにございます。
このようになっております。
ああ少し回りが固まって…。
これを複数のお箸でこうやってく。
お箸2本だけじゃなく。
もう10本でもいいですけどね。
多い方がいいですか?はい。
できるだけ細かくぼろぼろっとこうやってもらうと。
またラップして電子レンジを入れる。
これを3回ほど繰り返して頂きます。
3回ほど繰り返しましたら…このようになります。
おお〜。
3回でこれくらい変わってくるんですね。
ここにみつば。
ゆでてざく切りにしたもの1ワ分が入ります。
続いて…。
かにかまぼこのほぐしたものですね。
これ入れます。
これぽろぽろしてるようですが結構しっとりしてるんですまだ。
まだ粘度があるっていうんですかね。
こういうのが必要なんですよ。
あんまりぽろぽろになりすぎるとひっつきませんので。
これでこういう折箱ですねここへどんどん入れていきます。
これはこういうちょうどいいものが家にはなかなか私なんか無いんですけど…。
流し缶っていうのを僕ら使うんですけども流し缶が普通のうちは無いですのでねこういう適切な折箱も無かったら普通の折箱でも結構です。
ちょっと平たいもんになりますけどもあとはもう切り方とか盛りつけ方を考えて頂いたらいいだけですから。
先生これラップを入れておいた方がいいですか?ラップ入れとかんとね後で取り出しにくいんです。
こうやって…。
たっぷり入りましたね。
入れましてここでこういうもんできれいにならします。
きれいにならしまして。
これくらいあるとやっぱり高さがある入れ物の方がいいですね。
そうですね。
これ今からおもしをしますんでね。
これをこう。
蓋をして。
蓋ぴったりのを切ってあります。
落ち込むようにね。
おもしをつけてこれで冷蔵庫で冷やし固めます。
そうすると冷えますとカッチリ固まります。
そして食べやすい大きさに…。
切ったもんがこちらですね。
上に柚子なんか振ってますけども。
これ今までに無いような雰囲気で料理屋さんみたいに見えますよね。
う〜んそうですね。
色もきれいですしね。
同じ割合でこんな料理も。
いつもお弁当に入れる卵焼き味バッチリ決まりますこれで。
ああ〜おいしそうですね。
シンプルですけれどこういうのがおいしいんでしょうね。
はい。
それではおさらいしましょう。
卵の合わせ地の割合は「しょうゆ:みりん:だし」「1:1:5」でした。
電子レンジを使っていり卵にし折箱に詰めて冷やし固めます。
食卓が華やぐ一品です。
最後は汁物です。
豆腐をたっぷり使った「おぼろ汁」をご紹介します。
さあまずはこのすまし汁割合です。
これちょっと難しいですかね。
そうですね。
今回の分量ご紹介しましょう。
こちら。
こちらにお豆腐が入って温まってますよね。
ここに水溶きのかたくり粉を入れていくわけですけども。
こういうふうに煮立ってる時にはこう一旦火から下ろされる方がいいですね。
こうやって。
少し冷ましてからの方がいいですか?はい。
煮立った状態よりも。
ここで入れられたら失敗はないですから。
熱すぎたら少し火から下ろして入れて…。
もう一度火にかけると。
一煮立ちしましたらこれで出来上がりですね。
もうクツクツっていってきたらすぐ火を止めて大丈夫。
そうですね。
盛りつけてしょうがをあしらったら出来上がりです。
しょうがが小さじ1/2入って出来上がりです。
それではおさらいです。
すまし汁の割合は塩が1しょうゆが3だしが160です。
小さじや大さじをうまく組み合わせると覚えやすい割合になりますよ。
この寒い冬にほっこりと温まる日々の一汁三菜がこれで出来上がりましたね。
はい。
これシンプルといってもぜいたくだなっていう感じもしますね。
こうやって見ますとそんな簡単に作ったようには見えないでしょ。
とっても。
家に帰ってきた時これが出てきたらいや〜ぜいたくだなって思っちゃいます。
この割合というのはあくまでも基本ですから私はもうちょっとしょっぱい方がいいわと私はもうちょっと甘い方がいいわっていうのはみりんとかしょうゆの量を変えて頂いたら結構ですからまず基本を覚えてそれから自分の味を作っていって頂ければと思いますね。
色々割合「1:1」っていう基本さえ覚えておけばあとはそこに酒だったり色々自分で考えてみて。
酒だったりだしやったりするわけですけどもそやから「1:1」を覚えといたら酢合わせればこのように酢の物も出来ますし。
三杯酢も作れましたね。
酒を煮きったらだしのようなもんになりますからこの鶏のちょっと嫌な香りもみんな抜けてしまいますからね。
旬の香りをあしらってもらうと柚子とか木の実とかあしらってもらうと季節のお料理になりますからね。
献立って考えるのがとっても難しい…私なんかだと難しいんですがそういうふうにしていくと基本さえ覚えておけばじゃあちょっと分量を変えて今度は副菜はこれにしようとか主菜はこれにしようというふうに色々考えていけばいいですね。
今日は白菜でやりましたけども別に白菜と違っても色んな野菜ででもできますしね。
これかにが入ってますけどかにと違ってもできますよね。
この卵の中も自分の好きな具材季節のものを入れればいいんですね。
はい。
明日は旬の柚子をたっぷり使ったおもてなしの献立をご紹介します。
今日ご紹介したレシピは「きょうの料理」1月号を参考になさって下さい。
村田さん今日はありがとうございました。
ありがとうございました。

(テーマ音楽)2015/01/20(火) 21:00〜21:25
NHKEテレ1大阪
きょうの料理 割合で味を決める!村田吉弘の冬の献立「日々の一汁三菜」[字]

味付けを「割合」で手軽に決めて和食の「一汁三菜」を!京都の料理人・村田吉弘さんが「和食の方程式」を伝授。今回はとろみやしょうがで温まる「日々の献立」レシピ。

詳細情報
番組内容
「和食の味付けは難しく面倒」と思っているあなたへ!味付けがわかりやすく手軽にできる「調味料の割合」を、和食の世界文化遺産登録に奔走した京都の料理人・村田吉弘さんが伝授。今回は、「とろみ」や「しょうが」で冷えた体がほっこり温まる冬の「日々の一汁三菜」。「蒸し鶏のあんかけ」「白菜のからしあえ」「寄せ卵」の三菜に、一汁はボリューム満点の「おぼろ汁」。
出演者
【講師】京都の日本料理店三代目主人…村田吉弘,【司会】一柳亜矢子

ジャンル :
情報/ワイドショー – グルメ・料理
趣味/教育 – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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