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ギリシャの総選挙で、反緊縮を掲げる野党・急進左翼進歩連合が第1党に躍進…
ギリシャの総選挙で、反緊縮を掲げる野党・急進左翼進歩連合が第1党に躍進し、政権を担うことが確実になった。
この選挙結果は、緊縮財政に対する国民の不満の強さの表れだろう。
09年のギリシャ危機後、ギリシャ政府は、欧州連合(EU)などから支援を得る見返りに、財政再建・緊縮財政を進めてきた。年金や公務員給与のカット、増税と、国民に痛みを強いることで、財政状況は改善したものの、失業率が今も約25%にのぼるなど、経済には傷痕も残る。厳しい生活に対する国民の不満をとらえたのが、債務削減とともに緊縮策の見直しを訴えた急進左翼進歩連合だった。
実際に政権についた後、急進左翼進歩連合がEUなどとの交渉で、具体的に何を求めるのかはまだ明らかではない。しかし、多くの支持を得た以上、選挙戦で掲げた要求の水準を急に引き下げるのは容易ではないだろう。
とはいえ、ギリシャが自力で資金を調達するには限界があり、EUなどからの支援なしでは、立ちゆかない。ギリシャの財政再建努力とEUの支援がセットになって、市場の信認を得て危機を沈静化させてきた経緯もある。
財政再建策の見直しを求めるにしても、おのずとその幅には限度がある。急進左翼進歩連合もユーロ圏にとどまる意向は示している。財政規律がユーロ加入の条件であったことを踏まえるなら、現実的な選択肢を対外的に示し、国民を説得することが必要になる。
EU各国も、ギリシャが直面している政治状況や、ギリシャが財政再建に努めてきた事実を理解したうえで、改めて支援策を考えるべきだ。ギリシャ問題はユーロの信認に直結する。
ギリシャに端を発した欧州各国の債務危機は、ユーロに対し、根源的な問題を投げかけてきた。各国財政がばらばらなままで、どう信認を維持するのか、という問題である。
通貨の信認は、発行国の財政の信認にかかる。多くの国が加盟するユーロでは、そのための工夫が財政規律のルールであり、債務危機後は、緊縮財政だった。
デフレに陥りかねない低成長の欧州では、ギリシャ以外の多くの国でも、「緊縮より成長」という主張が一定の支持を得てきている。各国の事情に配慮しながら、いかにユーロの信認を保っていくのか。ギリシャ支援を通じ、EUはその答えも探さなければならない。
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