性的暴行疑惑の71歳医師が自殺

在宅で捜査、医師会の懲戒処分手続きも
医師会館での行事の最中に手首など切る

 「性的な治療」を口実に、患者に性的暴行を加えたとして検察の捜査を受けていた70代の精神科医師が、ソウル市医師会館で自ら命を絶った。

 ソウル永登浦警察署は、今月24日午後7時20分ごろ、永登浦区堂山洞にあるソウル市医師会館の4階トイレで、医師(71)が自分の首と手首を刃物で切った状態で倒れているのを医師会職員が発見し通報した、と25日発表した。医師仲間たちが止血などの応急処置を行ったが、医師は近くの病院に搬送される途中で死亡した。現場に遺書はなかったという。警察の関係者は「医師の手にカッターナイフが握られていたことなどから考えて、自殺を図ったものとみている」と説明した。医師会館では24日「医薬分業制度の見直しを求めるとともに規制の元凶を糾弾する決起大会」が行われ、150人の医師たちが集まっていた。

 警察によると、この医師は「性的な治療」「ハグ治療」などの名目で、そううつ病患者の30代の女性に性的暴行を加えたとして、昨年4月に書類送検され、在宅起訴すべきとの意見が付されていた。最近まで検察の捜査に応じていた医師に対し、今月23日には事前拘束令状(容疑者の身柄を確保できていない状態で捜査機関が裁判所に請求する令状)が請求され、令状の審査が近く行われる予定だったという。大韓医師協会もこの事件について、14日にこの医師を中央倫理委員会に付託し、懲戒処分を行う手続きが進められていた。

キム・ジヨン記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連ニュース