2014.11.27 17:23(2/2ページ)

連覇こそ…岩清水梓が抱く危機感とカナダW杯の意味/サッカーコラム

特集:
No Ball, No Life
岩清水梓

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 かつて日テレの関連会社に派遣社員として勤務していた岩清水は、ドイツW杯後からチームの企画広報担当として働き始めた。仕事をこなすうち、「いつ、どこで試合があるのかとか、もっとうまく発信していかないといけない。それに、お客さんを呼ぶには自分たちもしなきゃいけないことがある」との思いを強くしている。新方式のもと、見応えのある優勝争いが繰り広げられた今季のなでしこリーグ。果たして、それを一体どれだけの人が見ていたのか。そういう意味でも、W杯は再びなでしこに目を向けてもらう起爆剤となり得る大会だ。必要なのはもちろん、2連覇という結果。逆に結果を残せなければ、また不遇の時代に逆戻りになる。そんな危機感をなでしこたちは抱えている。

 岩清水は言う。「人気があるうちにじゃないけど、まだ見てもらえているうちに、もうちょっとやれることはあるのかなあと思います」。女子サッカーの強化、発展には、言うまでもなく注目度のアップ、そして観客動員の増加が不可欠だ。そのためには、離れていったお客さんたちをもう一度呼び戻す必要がある。カナダW杯はすなわち、なでしこの未来をかけた戦いになる。

(伊藤昇)

伊藤昇(いとう・のぼる)

 2009年入社。2012年ロンドン五輪で水泳やバレーボールを担当し、その後サッカー担当に。J1鹿島、日本代表、なでしこジャパン、五輪世代の代表などを担当する。食べ歩きと雪山をこよなく愛すが、増え続ける体重が今の悩み。