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 オバマ米大統領は25日、インドの首都ニューデリーを訪問し、モディ首相と会談した。原子力発電をめぐる協力で、インドで米国製原子力発電所の導入実現を目指すことで一致。地球温暖化対策では、インド側が削減に取り組む姿勢を打ち出した。南シナ海で海洋進出を強める中国を念頭に、海洋安全保障分野で協力を強化することも確認した。

 両首脳は共同声明で、両国や多国間の努力を通じて気候変動の緩和に取り組む方針を確認した。インドの低炭素経済への転換を促進し、年末にパリで開かれる国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP21)を共に成功させることでも合意。オバマ氏は共同記者会見で「インドの表明は、問題の解決にとって重要になる」と強調した。

 また原子力発電を巡っては、事故の際メーカーに賠償責任を問えるというインドの法律が米国企業の懸念となっていたが、事故に備え保険制度を創設することで合意した。モディ首相は、2008年の米印原子力協定締結に触れ「民生協力に向け動き出したことを喜ばしく思う」と期待感を示した。