(2015年1月23日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領〔AFPBB News〕
ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領は、疲弊した自国経済に対する金融支援を求めた外遊から一見して手ぶらで首都カラカスに戻った後、「神が与えてくれる」と約束した。
石油輸出国機構(OPEC)に加盟するベネズエラは、原油の輸出に大きく依存している。原油価格は昨年夏から50%以上下落し、1月22日には1バレル50ドル台を割り込んでいた。
マドゥロ氏はテレビ放映された一般教書演説で、原油は「100ドルには戻らない」と述べたうえで、「我々が持っている外貨は減少している・・・だが、神が与えてくれる」と付け加えた。
両立が困難になる2つの目的
デフォルト(債務不履行)を懸念する債券保有者は納得しなかった。投資家は、マドゥロ氏が一見して中国や、サウジアラビアなど他のOPEC加盟国から支援を得られなかったことに不安を感じ、ベネズエラ債券は即座に値を下げた。指標となる同国の2027年満期国債の利回りは現在約29%と、比較対象となるロシア国債の3倍に達している。
「社会的圧力の高まりは(ベネズエラの)支払い意欲に影響を与える」と投資銀行ジェフリーズの中南米戦略責任者、シボーン・モーデン氏は言う。
懐疑的な海外の金融市場と、国際通貨基金(IMF)が今年7%縮小すると予想する国内経済に直面し、マドゥロ氏と同氏の率いる与党・統一社会党(PSUV)は苦境に陥っている。
一方では、不安定な政治的支援を繋ぎ止め、40人以上の死者を出した昨年の暴動の繰り返しを防ぐために、ベネズエラのスーパーマーケットの棚に商品を戻さなくてはならない。石油はベネズエラの輸出の96%を占めており、同国の輸入能力は今年290億ドル――2年前の3分の1――まで減少している。
その一方で、マドゥロ氏は、石油産業に資金を供給するために金融市場へのアクセスを維持しなければならない。昨年6月に1バレル99ドルだったベネズエラの原油は、同38ドル前後で取引されている。
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