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“情報機関が記者のメール傍受” 英紙報道1月20日 11時08分
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イギリスの情報機関が欧米メディアの記者の電子メールを傍受していたとイギリスの新聞が報じ、テロに関する情報収集の強化を政府が訴えるなかで取材の秘密をどう守るのか議論を呼びそうです。
これは、イギリスの新聞ガーディアンの電子版が19日、アメリカのCIA=中央情報局の元職員、エドワード・スノーデン容疑者から提供された内部文書を分析した内容として伝えたものです。
それによりますと、イギリスの情報機関GCHQ=政府通信本部が、イギリスのBBCやアメリカのニューヨーク・タイムズ、フランスのル・モンドなどの記者の電子メールを傍受していたということです。2008年11月に情報機関が収集した大量の電子メールの一部で、中には記者が編集者と記事について相談したものもあったということです。
記事は、記者を意図的に傍受対象にしたのか不明としていますが、GCHQは別の内部文書で特に国防関連の調査報道を行う記者についてテロリストやハッカーと比較して安全保障面に及ぼす危険性を分析しているとしています。この記事についてGCHQは「すべての活動は法律と政府の方針の中で行われている」と答えています。
フランスで起きた一連のテロ事件を受け、イギリスのキャメロン首相は情報収集の強化を訴えていますが、メディア各社は記者の通信が傍受されることに反対しており、今後、取材の秘密をどう守るのか議論を呼びそうです。