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「宗像明将の現場批評〜Particular Sight Seeing」第11回 きのこ帝国『CITY GIRL CITY BOY』
きのこ帝国の“類型化できない”魅力とは? 赤坂BLITZワンマンライヴを分析
(写真=Yuki Kawamoto)
2015年1月21日に赤坂BLITZで開催されたきのこ帝国のワンマンライヴ「CITY GIRL CITY BOY」東京公演は、叙情性に溢れたグランジやオルタナを聴き続けているかのような不思議な感覚を体験させるステージだった。同時にきのこ帝国というバンドの音楽が、開放的な面と一筋縄ではいかない曖昧模糊とした面をあわせもつことも実感した。
冒頭の「intro」でメンバー4人が登場すると、ポストロック的な演奏でライヴは始まった。そうした空気は、続く「海と花束」でのギターの激しい響きによって一気に塗り替えられる。楽曲が始まってもしばらく照明はメンバーの顔を照らさない、という演出も施されていた。そしてギターノイズも止まぬ間に「WHIRLPOOL」へ。シューゲイザーなサウンドが展開されていく。
(写真=Yuki Kawamoto)
ここまでにふたつ、きのこ帝国が紹介される際によく使われる単語を使った。ポストロックとシューゲイザーだ。ただ、その形容ではきのこ帝国の音楽性を表現しきれないとも痛感したのは、続いて演奏された「ラストデイ」だった。「冬の曲を」というMCから演奏された、ラウドさと叙情性の同居する楽曲だ。
「クロノスタシス」では、ベースの谷口滋昭とドラムの西村"コン"によるリズムセクショが楽曲の重要な骨格となっている。そしてヴォーカルの佐藤は、MCも少なく黒い服でギターを弾き続け歌う。そうした佐藤の独特の立ち位置は、切り裂くかのようなギターから始まった「ヴァージン・スーサイド」でも感じることになる。リズムセクションのふたりの躍動感と、ギターを掻き鳴らしながらスッと立ったまま歌う佐藤の姿は対照的で、ヴォーカルの中性的な声質も含めて稀有な存在だと感じさせられた。
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