■「地方再生」の一環として地域と大学の連携ラッシュ



ある国立大学の先生に聞いてみたところ「今、国立大学が地域連携の学部を作ると、運営交付金が減らされない」など、色んな事情があるらしい。それもあって地方の国立大学では地域連携の学部新設ラッシュが起こってるのかな?ちなみに県立大学の場合は、その県の方針が反映されるとのこと。(例えば高知のように移住促進に力を入れている所だとそういった方針が反映される、という感じ)

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■総務省のイメージとしては。地域と大学にとってのメリット


(以下出典・総務省・地域力の創造、地方の再生ページより)
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大学生と大学教員が地域の現場に入り、地域の住民やNPO等とともに、地域の課題解決又は地域づくりに継続的に取り組み、地域の活性化及び地域の人材育成に資する活動を言います。

(出典・総務省・地域力の創造、地方の再生ページより)
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/c-gyousei/ikigakurenkei.html

_________________________

↑このような流れが起こっている中、少子高齢化の地域にとって、若者がやってきてくれるのは嬉しいこと。とてもありがたいこと。

■大学連携モテ地域(?)で多数の大学が入ってくる場所には、受け入れ側の悩みも。


総務省のHPからの地域と大学の連携活動事例によると、
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(活動事例)
●地域資源発掘、地域振興プランづくり、地域マップづくり、地域の教科書づくり
●地域課題解決に向けた実態調査
●地域ブランドづくり、地域商品開発、プロモーション
●商店街活性化策検討、アンテナショップ開設
●観光ガイド実践、海外観光客向けガイドブックづくり
●環境保全活動、まちなかアート実践、子ども地域塾運営、高齢者健康教室運営  など
(出典・総務省・地域力の創造、地方の再生ページより)
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/c-gyousei/ikigakurenkei.html__________________

↑このようなものが上がっています。
地域で実践を積む、リアルな研究と現実社会に活かせる学びを得る、ということは本当に素晴らしいこと。

■地域に入る側の大学生がどれだけ地域課題を掘り起こしてとらえ、関われるか?
受け入れ側の地域が、どう大学生を活用できるか?
その手腕が必要。


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■地域の人はおもてなし精神が強いので・・・


一方で、そんな関わりが多い地域の人にすれば「地域商品こないだも開発したよ」とか「地域振興プラン、他の大学の学生がこないだも作ってたよ」「インタビュー毎月受けてるよ」なんてことも。


田舎の人って、基本的に「おもてなし」の気持ちが強いし、「大学生が来てくれるだけでもありがたい。喜んで受け入れなければ!」て思ってしまう。


だから、思っていてもはっきり言えないこともあるし、「教育効果はあるから」とか「いつか、社会人になった時にここをふるさとと思ってもらえたらいいか」で、頑張ってあわせる人もいる。

■じゃあ学生は?


「本当にこれが役立ってるんだろうか?」と思う子もいるんじゃないかな。人手不足で困っている場所に行って肉体労働をする。という選択肢は確かに確実に役立つし、入り口としてはいい。


だけれど、4年間ずっと稲刈りとか、みかん山の手伝いをしてというのもちょっと大学生の能力を生かし切れていない気がする。やっぱり、そこからさら発展していくものがあったらなおさらいいなって。


大学側としても、地域側としても、本当の意味でメリットがある。そんな関係性が紡いでいけたらいいなと思うんです。

■地域連携で生まれた、スーパー大学生たち



私たちのところに大学時代に研究でやってきた子達の中には、きらりと光る子が。地域に移り住む子までいました。学生時代から当事者として研究に取り組み、課題解決のプロジェクトを地域や都会をつないで実践し・・・みんな地域の人たちにかわいがられていました。


社会人になってからは本格的に移住して活躍する子もいれば、森林関係や、マスコミなどそれぞれの立場でバリバリと働いています。何かあれば、仕事で地域のことを紹介してくれたり、協力してくれたり。


それはとても嬉しいこと。どんなに離れた場所にいても、地域の人にとっては息子や孫のように、ずっとつながっている人物に。実際に、地域と大学連携によってそんな素晴らしい事例が生まれることはあるのです。


■日本各地での地域大学連携は、本音が大事?
ポジションtoポジションに陥らないこと。



私は最近、関わる大学の先生に自分の感想、相談、提案などを、できるだけ正直に伝えるようになりました。そうすると、先生たちも悩んでいることや課題と感じていることを素直に話してくれるんです。その上で、お互いにどうかかわったらいいか?建設的な話ができるようになってきました。


結局、ボジションtoポジションに陥ることなく、本音で中立的に話した時にお互いが通じ合える。


きっと日本各地でこのような問題は起こっていると思います。お互いの力を引き出しあえるように、連携のより良いスタイルを作っていけたらいいですね。(続く)

■執筆・講演(移住支援、地域活性化、大学キャリア授業)
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