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2014/09/05

action:嘆かわしい世も末な訴え

裁判を受ける権利はもちろん大事だし、憲法上の保障を受けているだけでなく、実質的にも風通しの良い社会の基礎ということができる。

しかし・・・

騒音:「保育園の声うるさい」近所の男性が提訴 神戸

このバカバカしい訴訟提起のニュースの前には、声を失う。

まあ、保育園のみならず、幼稚園、小学校、児童館など、子どもが集まり元気良く遊びまわって大声を出したり色々な催し物で太鼓とか笛とか鳴り物が用いられたり、はたまた運動会でスピーカーを使ったりという施設について、随分前から迷惑施設扱いをされることが半ば常態となっていた。

で、実際にも子供の声は大きいものであることは否定出来ない。
さらに、訴えを提起した70代の男性という方がどのような境遇にあるのか、病気で静穏な生活を必要としている家族がいるとか、あるいは静穏な環境を必要とする神経を使う仕事をしているとか、逆に保育園側がどの程度の音をどのくらいの時間に出しているかは、明らかでないため、必ずしもナンセンスと決めつけることは出来ないかもしれない。

しかし、それでもやはり、こうした訴えはバカバカしく、訴訟制度が用いられることで甚大な悪影響を世の中に撒き散らすものだと言うべきである。
原告個人が訴権の濫用だというには材料が足りないが、保育園が騒音源だから賠償しろという訴えが出てきたということは、ますます子育てのための場所が社会から奪われていくことを意味する。

前に飛行機の中で子供の泣き声がうるさいと言って逆上したタレントがいた。
あるいはベビーカーは迷惑だから混んだ電車に乗る時はたためと言って憚らない人々もいる。
極端すぎて信じたくないが、妊婦マークをつけているとお腹を蹴る奴がいるので、あえて妊婦マークをつけないという人もいるらしい。

このように子育てを蔑ろにする社会の雰囲気の醸成に、上記のような保育園は五月蝿いから賠償しろという訴訟というのは拍車をかけると思うのだ。

子供の声は五月蝿い、やかましい、隣で泣かれたら迷惑、そのことは否定しないが、だからといって子育て中の人を排除するようなことはするな、迷惑は我慢して当然、自分だってガキの時分は散々迷惑かけて育ってきたんだぞと、そういうわけである。

追記:コメント欄で教えてもらった原告代理人のブログ「保育園児の声は騒音? 近隣住民の1人が提訴 神戸」に提訴に至る事情が説明されている。原告は調停も試みたが、不調に終わったそうである。

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コメント

この訴訟の、訴訟代理人弁護士のブログhttp://blog.livedoor.jp/bakara2012/
を読む限り、訴訟以前に色々なアクションがあったうえの
訴訟で、原告側に、「嘆かわしい点」はあまり感じられませんが?

投稿: 通りすがり | 2014/09/07 16:11

保育園vs近隣住民の問題を子どもvs近隣住民の問題にすり替え、感情論をぶちまける法律学の大学教授の存在が嘆かわしい。

投稿: ツンデレ | 2014/09/07 17:53

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