昨年末に、この方からも相談があった。


栃木に在住のえーちゃん！さん。


1年ほど以前に車高調を導入したのですが、とても乗り心地が悪くて困っています。院長のFLEX改に興味津々です。

とのコト。


実はこの方、ロードスター乗りというよりおフランスな方。



ルノー　ルーテシア（本国名クリオ）でスポーツ走行を楽しんでいる方。

増車と言う形でNB8ロードスターを手に入れ、どちらでも走りを楽しもうとしていたのだが、ロードスターの方が思った走りが出来なくて、どうやら持て余しているような印象を受けた。




現在お使いなのが、また出ました。オーリンズDFV。


吊るしの8kg/mm 6kg/mm仕様のまま乗っておられているらしいが、以前おーとなーさんの時にも語ったように、ロードスター用のDFVは吊るしスプリングでは殆どその性能が発揮出来ない仕様になっている。

長いダンパーカートリッジに全長調整式ブラケットを追加した為に車高が下がらなかったのでダンパーロッドを切り詰めてショートストローク化。
それでもまだ車高が下がらないのでバンプタッチしまくりなのを無視して柔らかいスプリングを吊るし設定とし、どうにかこうにか止まっている時だけはカッコ良い車高を実現させた妥協の塊のサスペンション。


本来、ショートストロークのダンパーには結構なハイレートを組み込まなくては動く脚にならないのだが、動く脚に改変しようとハイレートを組み込むと減衰が足りなくなり、さらに車高が下がらなくなる。

つまり、ロードスター用DFVをまともに使えるようにするには、

・ハイレートスプリングに変更。
・ダンパーをオーバーホールに出し、減衰力の仕様変更。
・長くて車高が下がらない（特にリヤ）のダンパー全長を、なんらかの形で短くしなくてはならない。


つまり、走り出す前にいきなり大幅な仕様変更をせねばならず、コスト的に現実的ではないのだ。

今回もおーとなーさんの時同様、DFVリセッティングは諦め、うえしまクリニックFLEX改に交換することでえーちゃん！さんのロードスターをあるべき走りに是正することになった。



2014年末に問い合わせがあり、メールで何度も話し合いをし、FLEXを購入していただき院長の元へ送ってもらうことになった。


その矢先に重大な問題が浮き彫りに！


なんと！【既にロードスター用street FLEXは廃盤になっていた！】




つい最近、FLEXから　減衰調整幅を従来よりも拡げたSTREET FLEXにマイナーチェンジしたと思ったのに、2014年年末には生産終了。在庫なしだと。





そしてそのモデルチェンジ版。オーバーホール不可な代わりに安くなった新型　「FLEX　Z」は2015年2月からロードスター用は販売開始だと。

つまり、たった今この現在。NA/NB型ロードスター用のFLEXは新品購入は出来ないのだ。




「え～っ！！　聞いてないよ～！！！」


・・・ゴメン。ココはやっとかなきゃいけないと思ってさ。。。うえしまだし。。。





とまぁ紆余曲折あって、ヤフオクでえーちゃん！さんが発見した掘り出し物の極上中古street FLEXを落札してもらい、院長の元に送ってもらった。




うむ。見た感じ殆ど新品みたいなモンだ。




バラしてみても、その印象は変わらない。どうやら取り付けてすぐに取り外したみたいだ。




で、アレコレ端折って「うえしまクリニック　ロードスター用　FLEX改」完成。


快適に街乗りしつつ、サーキットランまで充分以上にこなすオールインワン脚だ。

きっと、えーちゃん！さんにも気に入って貰えるだろうと思う。




たまたま今度取り付けるいぶろたさん用の「うえしまクリニック　ストリート改」もあったので一緒に記念撮影。

NA/NBロードスターなら、街乗り重視快適脚から、院長の使っているサーキット本気組対応「うえしまクリニック　spec.M　車高調」までフルラインナップだ。





あとは栃木からえーちゃん！さんが浜松まで無事に到着するのを待つのみ。

帰り道はきっと、ずっと笑いながら休憩なしで走って行っちゃうだろう。


今月来月は院長も楽しみなことが多いぜ！信じて任せてくれる皆さんには感謝！


次回はえーちゃん！号に取り付け調整となる。


つづく。