ストレスフリーという言葉は何とも魅惑的です。ストレスが0になるということは、原理的には無理だと思いますが、それでもストレスが多いほどいいという人はいないので、やはりその極小値たるゼロには惹きつけられます。
- インボックスをゼロにする
- 先送りをゼロにする
- カフェインをゼロにする
とにかく何か悪そうなものや、つらい時間をゼロにするという夢想は膨らみがちですし、私もあれこれ試してみてはきたものの、基本的にうまくいったことはありません。
だいたい無理のある目論見が多すぎるのです。いつもいつもインボックスをゼロにするのだって、決して容易ではない。カフェインをゼロにするのは、私にはよほどの決意が入ります。先送りは、します。しない日はないです。
しかし最近、これはゼロにしようと思えばたまにできる日はあるし、やるに値する試みを見つけました。それが「脱線」です。
脱線は、少々ならそれほど問題ありませんが、比較的余裕がある日などは非常に悪い影響をおよぼします。時間を腐食させるというにふさわしい影響力があります。
私はたすくまに「脱線」というプロジェクトを用意し、とにかくこれは脱線だったといわざるをえないものを記録に残していきました。
すると、脱線の時間は一日平均して35分程度ながら、脱線によって大事な仕事ができなくなっている日がたくさん発生していました。いずれの日にも脱線しさえしなければ、35分で仕事はできたはずなのです。
一日のタスクをやっていくという流れは、実は危うい綱渡りです。長期計画や夢の実現といっても、リピートタスクを毎日、つつがなくこなしていくことがどうしても求められるのですが、脱線がそれを台無しにするのです。
今日初めて、脱線しない一日を過ごしつつあります。こんな日はそうそうはないでしょう。とにかく休みたいときは、休憩を先に計画して、脱線をゼロにしたのです。Twitterをするならそれを事前に計画する。やったことはそれだけです。
それだけのことで、脱線で先送りしやすい大事な仕事を2つできました。そしてストレスフリーとはいきませんが、余裕のある心地よさを味わっています。脱線によって失うのは35分だけではないのです。