
連日のブログアップすまんー。ネタがワンサカなのよw
今日は若者33Rの足回り交換の日。
まずは若者セッティングのオーリンズPCV脚を院長が運転して味わう。
セッティングの方向性を若者の好みに合わせる為に重要なのだ。
なるほどこういうセットが好みか。うーん。
まぁ、悪くないセッティングだけど、脚の限界が低いなー。これでは振り回せない。振り回した途端に破綻するだろう。
破綻に怯え肩に力入れながら歯を食いしばってコーナーワークしてたんだろうなー。可哀想に。
今日帰る時にはリラックスしながら振り回しまくれるようにしてやるゾ。
ディーラーメカの若者にも交換の手伝いさせながら、色々と質疑応答。
足回りの構造。車高調のセッティング方法。巷の脚の現実などなど。
フロントから交換。若者頑張れw
吊るしオーリンズPCVから
うえしまクリニックGABプロッソ改に交換。
続いて後ろ足もとりあえず交換。
馴染ませの為にちょっと若者に一回りしてもらうと、「仮組みのこの時点で既に今までの脚を超えてます。凄い。」
オーリンズへの未練がすっ飛んだらしい(笑)
34R用のPCVは標準でヘルパー入りだったんだなー。
しかしコレがくせ者で、セッティング方法を知らないととりあえず車高下げるだけになっちゃうね。
ツインスプリング仕様は知識が無いと難しい。
この脚が限界が低かったのは、車高をメーカー想定以下に下げたからだろう。
つまりアレだ。
本来もっと車高を高くして使うべきセットだったのに、当初の設定をメーカー設定より低くしてしまいバンプタッチでテールハッピーになった。
で、トラクションを稼ぎたいからとさらにリヤを下げてバンプタッチしっぱなしにした。
こうなるとタイヤの限界内では跳ねながらもプッシュアンダーが出る。と言うかアンダーオーバーが出る。
アンダーならば前を下げよう。そーゆー思いで下げてみたらバンプタッチでさらにアンダーがキツくなり、もう訳が解らなくなった。
ストロークとスプリングレートのマッチングを確認せず、メーカー設定を無視して中途半端な知識で弄ったので、良かれと思ってやった事が全て裏目に出たんだな。
この若者に限らずそーゆー人は実に多い。
オーリンズだから良いとかは言えない。スペック満載のダンパーだったとしても基本を押さえてなければこうなるのだ。
補強が欲しい人、食うタイヤが欲しい人、強力なブレーキが欲しい人。
このように最初のボタンが掛け違ってませんか?
足腰が弱いんじゃ、どんな靴履いたってスポーツなんか出来ないのは人間に例えれば解るでしょ?
あなたのクルマの足腰の強さは本当に足りてますか??
まぁそんなこんなで組換えが済んで、リヤの車高を若者の好みに合わせる。
FR的なクルマだから、駆動輪の車高をキメてからフロントを合わせるのがセオリーなのだ。
ホイール外して車高調整してホイール付けてジャッキダウン。
好みのリヤ車高になるまで4セットはやったかな。頑張れ若者w
リヤ車高が若者の好みに仕上がったので、車高バランスを診る為に院長が試運転。
うーん。どうもリヤ車高上げ過ぎだなーと。
スプリングセット長を縮め過ぎたので、リヤだけパンパン跳ねる感じになっちゃった。
若者にそれを説明して、5ミリリヤ車高を下げて貰った。
で、オマケでリヤのトーが足りなかったのでトーインを勘で増量。
勘ってテキトーってイメージあるけど、熟練者の勘は膨大な経験から導き出されたモノなのよ。非常に正確な感覚なのだ。(大ハズレの時もたまにあるけどなw)
んでまた院長が試運転。
うんうん。この感じだな。衝撃はマイルドだけど良く動いて粘る後ろ脚。
リヤのトー増量も大当たり。接地感倍増。
リヤが決まったので、フロントをそれに合わせ込み。
フロントはデフォルト仮組みから2ミリプリロードを追加。減衰を2段締めた。
外から見たら全く変わらないと思うけど、ツインスプリング式のプリロード2ミリは相当内容が変わるのだ。
またまた院長が試運転。
うんうん。前後のピッチングの振幅が揃ってスゲぇ乗り易い。
街乗りがなんとか出来てTC2000までそのまま走れるオーダーだったので多少硬めの脚だが、33R純正脚よりは遥かにマイルドだ。
安全なところでフルブレーキング。
ABSも殆んど作動しない。
若者はちょー感動!
「今までこんな事無かったです!脚が動くってこうなんですね!乗り心地も今までのPCVと殆んど、いや、こちらの方がアタリがマイルドです!」
続いてスラロームテスト。
ヤバイわコレ。ある意味ロードスターみたいに動くわ。
ハーフウェット路面な筈なのに破綻する予感が全く無い。
タイヤが路面にベッタリ接地していて、尚且つ4輪全て接地しているので貼り付き感が半端ない。
スーパーハイキャスもまだ生きてるクルマなので、とんでもない勢いで右に左に舞う。
ケツを沈めてトラクションの鬼みたいな加速するし、リヤシートの荷物が前に飛んでくるようなブレーキングも出来ちゃう。
ヤバイわ。ライトウェイトスポーツみたいにコーナー大好きな33Rが出来ちゃったぞ(笑)
ギャップも脚だけで吸収するし、旋回中のライン替えも自由自在だ。
コレは危ない(笑)自制心が無いと免許がいくらあっても足りなくなるぞ(笑)
上々のセッティングを確認して若者に運転を交代。
若者もずっとスラロームしたり色々してニヤニヤが止まらないぜ(笑)
院長セッティングの車高バランスはこんな調子。
フロントはピッチングを許容するように車高はちょい高め。
リヤは指1本入るかどうかのケツ下がりバランス。
コレでこそ走るマシンの雰囲気だ。
コレでまた、うえしまクリニック印の快速マシンが誕生した。
若者も今日の経験が、色々な意味での今後の糧になるだろう。
脚交換でクタクタになりながらも、若者は凄く嬉しそうだった。
今後、思い切り楽しんで乗ってくれればそれで院長は満足。
もし、再度があるなら、今度はリヤのアッパーマウントにカラーを仕込み、全長伸ばしてプリロードを減らしたいかな。
今日は色々な意味で有意義な一日だった。
【ワケ知り顔が小賢しく 33Rを評価する 伸びたホイールベース 大きくなったボディ ピュアに走りを追求していないと
笑わせるぜ 何も見えていないクセに】
完。