
ゴメンね富永さん。(笑)
久々登場のルポさん。
振り返れば4年くらいのお付き合い。
友人の紹介で知り合った当初は、ミニサーキットに連れて行って貰ってサーキット遊びを始めたところだった。
愛車のルポGTiは、テンロク120馬力で6MTを積んだコンパクトなFF車。
「サーキット走るって愉しいですね!これからどんどん走ってゆきたいです!」
と言っていた。
しかし、院長はその時からルポでサーキットランはあまりお勧めしなかった。
彼がそんなタイプではないと見抜いていたんだ。
「車高調組む?」「いや、ノーマルでやってきたいんです」「あらそう。」
「ハイグリタイヤ入れたいんです!」「んじゃ脚硬めようか」「いえ、それはまだ、、」「あらそう。」
「フルバケシート入れたいんです」「リヤシート取って4点ベルト入れなきゃ」「いやそーゆーのは、、。」「あらそう。」
友人の友人なのであまり強くは言わなかったが、結果的にノーマル脚にハイグリタイヤでフルバケが入ったチグハグなクルマになった。
案の定、そんな仕様にしてから彼はサーキットに行かなくなった。環境が変わったせいもあるが、薄々チグハグなのを感じていたんだろう。
バランスが取れていないクルマで走るなんて苦痛でしかないから。
久々に顔見せたと思ったら整備の相談だった。
「車検と同時にタイヤを替えたいんですが、何が良いですかね。サイロン安くて良さそうですよね!」
「えーと。オークションで安く買うなら良いの買いなよ。タイム至上主義じゃないでしょ。ミシュランPS3ね。」
数年前に組んであげた、彼にしては初めてのハイグリZ1☆は、溝が無くなる前に経年劣化していた。
ハイグリの使い方としては完全に間違っている。
つまりはオーナーに合ってなかったのだ。
このようなユーザーにとっては、ハイグリなんて硬くてウルサくて雨が怖いだけ。
タイヤもユーザーも可哀想だなと。
今回ゴリ押しでハイバランスラジアルの盟主、ミシュランPS3を買ってきて貰った。
ノーマル脚で使うにはむしろこちらの方が適正だ。
なんだか満足保証なんて文言まで貼ってあるが 本当だと思うよ。
納得いってないみたいだったが、そのうち理解するハズだ。
さて次はシートだ。
シートバックプロテクターが無いので、コレは実はリヤシートがあるクルマだと車検に通らない。
プロテクターが貼ってあったとしても、純正シートのような万一の時の安全性まではフルバケは考慮されていないから、車検に通るからと言って安全な訳ではない。ある意味車検対策テクニックみたいなもんだ。
フルバケは純正シートやレカロのセミバケのように、事故の際にも頚椎、腰椎をなるべく保護するようには出来ていない。後席の人の安全性までは考えられていない。
人が乗らずにベルトを着けてみれば一目瞭然。フルバケのサイドサポートにシートベルトが掛かっている。
これでは万一の場合にプリテンショナーなどが正確に作動しない恐れがあり、最悪内蔵破裂などを起こしてしまう。
本来、フルバケには4点ベルトをセットで使用しなければ安全性の観点から見ればOKとは言えない。
日本の公道では後付けの4点ベルト装着での走行は認められていないので遵法の為に仕方なく3点ベルトで走る事になるのだが。
試しに助手席側の純正シートにも3点ベルトを掛けてみた。
腰ベルトがしっかりとシートに沿っているのが解るだろう。
このように、公道を走るのがメインならば、不測の事態に備えて安全を確保する方が優先されなければ。
どうやら彼は、FIA公認とかレース車両が着けているからフルバケの方が安全だと思い込んでいたらしい。
一生懸命院長が説得して、純正シートもしくはセミバケに変更を理解してもらった。
言うなれば大きなお世話。要らぬ御節介なのかもしれない。
しかし、目的に見合ったクルマにしなければどんどんつまらなくなる。
どんどん安全性が損なわれたクルマになる。
そんな風に似合わない弄り方をして惚れて買ったハズの愛車が嫌いになって欲しくないんだ。
もしその場で嫌われたとしても、院長として本当の意味での説教はやめない。今後も。
ルポさんの今後が、より幸せになる事を祈ろう。
おしまい
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Posted at 2014/09/23 17:24:50