内閣府は23日、原油安による経済の押し上げ効果の試算を公表した。原油価格が50%下がると、年間約14兆円の輸入金額が7兆円減り、名目国内総生産(GDP)を1.2%分にあたる5.6兆円押し上げる。原油価格は実際、2014年6月から12月にかけて5割下がった。
原油価格が50%下がってから1年目に表れる効果と2年目に表れる効果をそれぞれ算出した。名目GDPのほか、1年目には働く人の賃金の総額を1.7兆円(0.7%分)、企業の所得を1.7兆円(3.3%分)押し上げるとした。原油安によって企業の収益改善と、それを受けて働く人の賃金が上がることが期待できるためだ。
2年目の名目GDPの押し上げ効果は8.2兆円(1.7%分)になり、1年目よりも大きくなるとした。
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