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渡辺王将連勝!あらエッサッサ〜 郷田九段の猛攻に耐えて逆転
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王将戦第2局、2連勝を果たし一宇川流家元の一宇川勤さん(右)の指導のもと笑顔で安来節を披露する渡辺明王将。左は安来市のイメージキャラクターのあらエッサくん
Photo By スポニチ |
王将戦7番勝負第2局は23日、島根県安来市の「さぎの湯荘」で2日目が指し継がれ、棋王を併せ持つ渡辺明王将(30)が挑戦者の郷田真隆九段(43)に156手で逆転勝ちした。対戦成績は渡辺の2勝。渡辺はこれまで出場したタイトル戦で連勝発進が計9度あり、すべてのシリーズを制している。第3局は29、30日に栃木県大田原市の「ホテル花月」で指される。
終局後の対局室には生々しい真実があった。
勝った渡辺は154手目△4八銀を指し、「(郷田王が)詰んでないと思っていた。自分の負けと思っていた」。一方の郷田は「△4八銀をうっかりしていた」。渡辺は戦いが続くと信じ、勝利など確信できなかった。郷田も自王の詰みが読めずわずか3分後、投了を口にするとは考えなかった。幕切れは突然だった。
「夕方まで郷田さんがいいと思ったが今は分からない」。暗闇が対局場を包んでも控室の棋士たちはそう声をそろえ、形勢不明が続いた。渡辺は背筋を反らせて手を額へ当てて宙を仰ぎ、郷田は悩ましげに言葉を発して髪をかき上げる。「逆転模様ですね」と、渡辺勝ちの声が出たのもその154手目。2日間、8時間ずつの持ち時間を1分将棋まで戦い抜いた結末は過酷なコントラストを描いた。
攻めをうかがう郷田、専守防衛でカウンター狙いの渡辺。1日目からの攻守が転じたのは普通なら終盤戦の100手を超えた頃だ。金銀5枚が連結した堅陣を渡辺得意の切れそうで切らせない攻めで破った。自王へ働きかける123手目▲2四歩にも、続く歩の連打にも動じない。「名物のどじょうのように、捕まらない将棋をしたい」。安来入りした21日の前夜祭でこう地元ファンへあいさつした渡辺が有言実行。不屈の魂を棋譜に示した。
2度目の防衛へ連勝と好スタート。過去のタイトル戦、連勝発進した計9度は全て制してきた。羽生善治名人が相手の2008年竜王戦では史上初、3連敗4連勝の離れ業も演じた。大逆転はするもので、許すことはない。あと2勝。渡辺神話を証明する第64期になりそうだ。
▼渡辺明王将 4七銀と引かれてからまずかった。勝機は6七金のあたりかな。終盤は形勢が分からなかった。
▼郷田真隆九段 途中は良かったと思ったが…。終盤は結構いやな筋があった。
[ 2015年1月24日 05:30 ]
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