防犯NPO理事長を逮捕 京都府警、相談悪用し投資詐欺疑い
不動産取引を装った架空の投資話を持ちかけ、知人から500万円をだまし取ったとして、京都府警が詐欺などの疑いで、京都市右京区のNPO法人「京都防犯鑑定協会」の大久保和雄理事長(74)=右京区嵯峨広沢池下町=を逮捕していたことが23日、捜査関係者への取材で分かった。市民から協会に寄せられた相談内容を投資話として悪用した可能性があるという。
捜査関係者によると、大久保容疑者は2010年10月、土地の売買契約をめぐる偽の契約書などを示し、「買い取り資金の半分の500万円出せば、利益を折半する」とうそを言い、右京区の男性(76)から500万円をだまし取った疑いが持たれている。大久保容疑者は容疑を否認している、という。
同協会は、市民を対象にした無料の「困りごと相談会」を定期的に開いてきた。関係者の説明では、大久保容疑者が男性に持ちかけた架空の投資話は、同年に開催した相談会の参加者から寄せられた相続をめぐる相談内容を基にしたものだった、という。
同協会は大久保容疑者や府警OBらが設立し、03年にNPO法人認証を得た。相談会をはじめ、元警察官による防犯指導や振り込め詐欺被害防止講習などに取り組んでいる。
【 2015年01月24日 08時27分 】