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【芸能・社会】

関ジャニ渋谷オランダで熱唱 ロッテルダム映画祭で異例ライブ

2015年1月24日 紙面から

 【ロッテルダム宮崎美紀子】関ジャニ∞の渋谷すばる(33)が単独初主演した映画「味園ユニバース」(山下敦弘監督、2月14日公開)がオランダ・ロッテルダムで開催中のロッテルダム国際映画祭に招待され、22日(日本時間23日)、同地のルクソール・シアターで公式上映された。渋谷は山下監督とともに舞台あいさつ、上映後のミニライブでは映画の主題歌やビリー・ジョエルの名曲「ピアノ・マン」を熱唱し、約700人の観客を総立ちにさせた。

 「普段のコンサートの声援は単純に自分らを見に来てくれている人たちなので、映画に対する拍手は、また違いますね。今日の100パーセント、100点は出せたと思う。自分がここに来たことで、何かつながっていけば。関ジャニ∞として、いつかヨーロッパや海外でやってみたい」。ライブの興奮が、寡黙な男をいつもより少し冗舌にさせた。

 映画「味園ユニバース」は、山下監督が渋谷の歌声と音楽的センスにほれ込んで作った音楽映画。上映前、渋谷は「言葉ではうまく話しきれないので、上映が終わったら感謝の気持ちを込めて歌います」と英語でスピーチした。今年44回目を迎えた同映画祭で上映と同時にライブが行われるのは極めて異例という。

 約2時間の上映を客席で見た渋谷は、拍手に送られて再びステージに向かった。衣装はこの日のために用意した関ジャニ∞のTシャツ。自身のハーモニカ演奏で始まった一曲目はビリー・ジョエル「ピアノ・マン」で、歌詞の「piano man」の一部を「Japanease man」に変えて、海外の観客にアピールした。

 続くアップテンポな主題歌「ココロオドレバ」では客席が総立ちに。最後に、もう一つの主題歌であるバラード「記憶」を情感たっぷりに歌い上げ、ステージを去ったが、名残を惜しむかのようなファンによる彼のソロ曲の大合唱はしばらくやまなかった。

 渋谷は「言葉が通じないのでやってみないとわからないと思っていたけど、温かいリアクションをいただけたし、ライブも盛り上がってくれた」と、ほっとした表情。

 北野武監督をいち早く世界に紹介したイギリスの著名な批評家トニー・レインズ氏は「ミュージシャンから俳優になって成功する人は少ないが、渋谷すばるはそのジンクスを破ってくれるかもしれない」と称賛。次回作への期待が膨らむ。帰国したらソロツアーも再開するが、「今は、とりあえずゆっくりしたいです」と飾らない笑顔を見せた。

◆現地にもファン

 アットホームな映画祭には珍しく開場前に約50人の行列ができ、映画祭スタッフを驚かせた。はるばる日本から来たファンに混じり、コンサートではおなじみの写真入りのうちわを持った海外のファンの姿も。これには渋谷も「ファンは誰もいないと思っていたので、びっくりしました」。フランスから4時間かけてやってきたという20代のフランス人女子大生は「すばるのライブをこんなに間近で見ることができて感激しました」

 一方、映画のタイトルに興味を持って足を運んだ地元の30代男性は「渋谷さんのことは全然知らなかったけど、すっかりファンになりました」。同50代女性は「物語が面白く、何よりもキャスティングが良かった。渋谷はまだ若いのに演技も歌もうまくて今後が楽しみ」と話していた。

◆初の路上ライブ

 上映の前日、首都アムステルダムを訪れた渋谷は、駅前で地元のミュージシャンとのセッションを体験。「駅前にピアノが置いてあって演奏していた人がいたので、ハーモニカで合わせました」。これが彼にとって初の路上ライブ。ロッテルダムでもハーモニカ片手に町をブラブラしたそうで、ファンに騒がれることのない外国での独り歩きを満喫したようだ。

 ◆味園ユニバース(英語タイトル La La La at Rock Bottom) 歌うこと以外の全ての記憶をなくした青年(渋谷すばる)が、バンドのライブが行われていた公園に現れ、マイクを奪って歌い出す。その圧倒的な歌声に興味を持ったカスミ(二階堂ふみ)は、彼を自宅兼スタジオに住まわせ「ポチ男」と名付ける。新しいボーカルとしてバンドに迎え入れられたポチ男。大阪のアングラカルチャーの聖地「味園ユニバース」でのライブも決まったが、ポチ男の苦い過去の記憶が少しずつよみがえってくる。

 

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