「青ガエル」の愛称で親しまれる熊本電鉄(熊本市)の5000形車両2両のうち、1両が老朽化のため2月下旬で約30年にわたる運行を終了する。同社は同月、引退記念イベントを北熊本駅(北区室園町)で開く。
2月下旬で運行を終了する熊本電鉄の「青ガエル」=熊本市北区の北熊本駅
青ガエルの愛称は、緑色の車体と前面の2枚のガラスが目のように見えることから鉄道愛好家らが名付けた。2両とも1957年製造で、86年に東急電鉄(東京)から譲り受けた。現在は1日交代で北熊本駅-上熊本駅間を約30往復しており、全国で唯一の現役。
引退記念イベントは2月8日から同月末まで、毎週日曜に開催。青ガエルの洗車・清掃作業やポイント切り替えなどの体験、同社の制服を着て運転席で記念撮影もできる。参加者全員に東急電鉄時代の広告が残る貴重なつり革のプレゼントもある。定員は各回20人、参加費は1人10580円。
運転士の多田賢二さん(54)は「青ガエルとは“3歳”しか違わず、親しみがあった。60歳の定年まで一緒に走りたかった」と名残惜しそうに話していた。残る1両は来年3月まで走る予定。
参加申し込みは電話のみで受け付け中。北熊本駅TEL096(343)2552。
(木村馨一)
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